BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- ろくたんに捧げます ( No.490 )
- 日時: 2012/08/14 22:25
- 名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: hFu5/zEO)
■いおたんとじゅんくんがお祝いしたいそうです。
「ふっふっふ……ついにこの時が来ましたね……」
「どうした最愛の妹よ、何かドSオーラが高まってるよ——トゥンク」
「イグナイト!」
「ありがとうございまぐふっ!」
「気を取り直して——ついにこの時が来ましたよ兄さん!」
「へへ……伊織の柔らかい拳が俺の鳩尾に……」
「いい加減ドMオーラびんびんにするのはやめてください。兄さん、今日は黒紅葉さんの誕生日ですよ。こういうめでたい日にそんな興奮して悶えてるみっともない姿を晒さないでくださいよ」
「……ん? あれ? おかしくない、伊織」
「何がですか。急にマジ顔になりやがって」
「いやいや、今日はもう十四日だよ」
「? はい、そうですが?」
「黒紅葉ちゃんはアレだろ、誕生日って八月六日じゃなかったっけ?」
「!?——う、嘘でしょう……? いくらドジっ子☆いおたんでもさすがに6と14の数字を見間違えるだなんて……」
「兄さん嘘つかない。兄さんマゾ違う」
「この大嘘つきめ」
「ごめんごめんごめん違うマゾなのは本当だけど誕生日は間違ってない件について! 伊織待って、泣かないで! 文章に表れない程度に口尖らせてぽろぽろ泣かないで! それ何気に兄さんの胸にズギュゥゥゥゥンするから!」
「…………そうですね。ここは日付を勘違いしていた私の失態です。とりあえず、一度樹海にでも☆ミ(o*・ω・)ノイッテキマ-ス!! 」
「あああああ駄目だ! すっげーショック受けてる、俺のいおたんがこんなに豆腐メンタルなわけがない!! てかそんな軽い感じで樹海って行くとこじゃないよ伊織ィ!」
「まぁ冗談ですけど。とりあえずバースデーケーキ切り分けますねいそいそ」
「やーん切り替えの早さに俺は付いていけない☆ミ」
「二十歳の男の流れ星に私は付いていけない☆ミ」
「伊織とおそろの流れ星……照れ照れ」
「あ、やっぱメッセージ書いたチョコは主役が食べるべきですよね。わけわけ」
「……何かスルーされ過ぎてゾクゾクしてきた……」
「兄さん、目からなんか出てます。光出てます」
「ドMのゾーンという言葉を伊織は知らんのか」
「青峰先輩たち舐めてんですか兄さんは」
「ぺろぺろ、青峰ぺろぺろ!」
「誰かが乗り移った!? す、すごく邪悪な気配なんですけど!」
「伊織ちゅー」
「はいアウト」
「がふっ!! ……まぁ顎を手で押さえられたままでも、舌でぺろぺろしたら意味なんてなくなるわけですがぺろぺろ」
「その舌を指で掴むというルートがあることに何故気付かないのかグワシッ!!」
「ひはははあ!? ひははふははれへるっふぇへっほーほふほふふる……」
「舌が掴まれてるって結構ぞくぞくする、ですか。我が兄ながらドM過ぎて伊織ちゃんはこの切り分けたケーキをぶつけたくなりますねはぁ……よし、後は飲み物ですね。最近は炭酸が飲めない女性もいらっしゃいますからねー。コーヒーとか紅茶も癖がありますし、どうしましょうか兄さん」
「ローションに一票!」
「麦茶が無難ですね」
「ローションを使ったプレイに一票!」
「誰も聞いてないですから」
「ローションを使ったぬるぬるでいやらしい黒紅葉ちゃんに一票!」
「くそう想像してちょっと良いかもとか思ってしまった自分が憎らしいですっ……!」
「ところでマイシスター」
「何ですかマイブラザー」
「プレゼントは用意してるの?」
「それは勿論、」
「※ただし自分の体は除く」
「…………(ポロポロ」
「おおぅ伊織が血の涙を流しておる……ほら服につくよ、早くその場ぜ全裸待機もしくは兄さんと一緒にメイキングラァブ!!」
「イグナイト!」
「二度目ぐふぅ!」
「……ふぅ、もう少しでこの穢れなき少女の柔肌を黒紅葉さんに堪能していただく前に近親相姦☆マジカル伊織ちゃんという不名誉な魔女っ娘になるところでした……危ない危ない」
「兄さんはもう少しで内臓青年☆じゅん☆じゅんってなりそうだった……」
「吐血程度で許されたので良い方じゃないですか。いつものことでしょう」
「吐血がいつものことっていう日常を俺は望んでないよいおりん」
「マゾならマゾらしく吐血に喜ぶべきだと思いますよじゅーりん」
「だからじゅーりんって言われると蹂躙が……ハァハァ」
「あれ? いつのまに興奮してたんだこの人? そんな雰囲気かもし出してなかったですよ私?」
「兄妹愛がなせる業だよ伊織! よし、決めた!」
「何を急に決めたんですか」
「黒紅葉ちゃんへのプレゼントさ!」
「プレゼントの話をするのにまず兄さんが脱衣し始める理由がわかりません」
「生まれたままの俺と伊織をプレゼントすれば良いのさ!」
「さっき※ただし自分の体は除くって言ってたじゃないですk————あれ? 何か重大なことを聞き逃したような……」
「さぁいおりん! 脱ごう!」
「もう一度聞き返す前にこの人全裸になっちゃったよ一瞬かよすげぇ」
「レッツ全裸!」
「いや脱ぎませんからね? そんな良い笑顔で全裸になってても私は服脱ぎませんからね? てか普通に黒紅葉さんはびびっちゃうと思いますけど」
「愛があれば関係ナッシング!」
「好きな人が全裸で目の前いたら通報しますよ普通」
「愛! 俺と伊織との! 愛!」
「私を入れないでください。私の彼女への愛はもっと清らかで純粋な——」
「——いやらしくねっとりとした、愛!」
「重ねんな全裸。……とりあえず服着てください。そしてクラッカー持って、ほら。挨拶ぐらいきちんとしましょうよ兄さん」
「全裸クラッカー?」
「言ってねーよ。さっさとこれもってください。事態は急を要するんです」
「これで伊織と俺との愛が」
「試されません。いっせーのでー、でいきますよ? クラッカーこれしかないんですから、ちゃんとしますからね」
「はいはーい! 全裸で頑張る!」
「冗談じゃないのが兄さんの恐ろしいところですよね。
……それじゃ、いきますよ。
いっ、せー、のー、せー、でっ!」
「「黒紅葉さん(ちゃん)、お誕生日おめでとう御座いました!」」
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はちゃめちゃいうちの子からのお祝い小話でした!
遅れてなんだけど、本当に黒紅葉様お誕生日おめでとう御座いました。これからも末永く宜しくお願いします。愛してますかける無限大!