BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- 日常書留 ( No.656 )
- 日時: 2013/04/29 22:12
- 名前: ささめ ◆rOs2KSq2QU (ID: eNPK8IuO)
①ささめあだ名
「今までつけられたあだ名チェーック!」
と叫んだ私の方を一瞥したのは高校生になって唯一私が腐ってる系女子だと知っている友達だった。ちなみにマゾで変態なことは周知の事実らしい。そんなことない。私はピュアである。だって可愛い女の子と話してるとドキドキしてるし。別に興奮してるとか胸見て興奮してるとかお尻見て興奮してるとかじゃない。ない。と思いたい。
閑話休題。
友達であるWは帰り道、しかも自転車に乗って数秒前まで「股間が痛い! お尻が割れる!」と喚いていた私の方を「また変なこと言い出し始めた」と軽蔑の眼差しで見つめていた。きゅんきゅんした。とりあえずあだ名チェックと言い出したのは私なので、先制を打たせてもらうことにした。
「一番、私が中一の時バスケ部にいたときに超絶美少女につけられたあだ名!」
「はいはい……」
「ポチ!」
「ちょっと待て」
「ちなみに命名の理由! 私が美少女Tちゃん超好きで犬のように従ってたから!」
「ほんとに君ってマゾ野郎だわ! 嘘だろ!」
「一番興奮したのは『Tちゃーん』って名前呼んだら『ハァ? 犬はわん、でしょ』って言われたことです照れ照れーんはぁー思い出したら笑顔出てきた————はい、次二番手どうぞ」
「無理だろ色々と」
****
ちなみに中二の時は「ケーキ」で中三の時は「ハゲ」とか「ゴリラ」、高校に入ると「ワカメ」とか「ゴリ子」とか言われてるけど虐められてるわけじゃないです
②先輩と先生と同級生とささめ
先輩にはよくしてもらってる。と思う。先日は「恋バナするからささめちゃんおいでー」なんて手招きされた。ちなみにネタなんてないので「ゴリマッチョ派です」って笑顔で言うだけにしといた。先輩の弟と同クラスなのでささめの行動は全て先輩に筒抜けらしい。なんてこったい。せめて部活では純粋ピュアチキンでいたいと願ったささめの幻想は弟君にブレイカーされてしまったというのか。嘆く。
話は変わるけども、私は今まで先輩というポジションの方がいなかった。バスケ部の頃はいたけど、結構可愛がってもらってた(はず)だけど、全員派手な人だったし問題起こしてたし、先輩というポジションに遠さを感じていた。レイアップを外すと超切れる先輩だった。同級生がいじめられてたのを思い出す。
「……だから先輩との関係って初めてちゃんなことばっかで、ささめはすごくどぎまぎしてるんです先生……」
「いいから絵を描け絵を」
放課後、絵のアイディアが浮かばなくて校内をうろうろしてブラバンとかにちょっかい出してたら、顧問の先生に引き留められた。短い栗色の髪の、木村カエラっぽい綺麗な女性である。漏れなくささめさんのストライクゾーンなので反撃はしない。女性に反撃するなど言語道断だんだん!なんてね!ってアヘ顔で言える自信がある。
「先生……私、こう見えて絵を書いてるんですよ……? 心の、絵を……」
「それをちゃんと画用紙に描け馬鹿野郎。ちゃんと本気出したら出したなりの絵ぇ描けるんだから、真面目にしろ」
「やたー! 先生に褒められたー! やったー! 人生薔薇色ー! さっすが先生フゥッフー!」
「……持ち上げても無駄だぞ。絵を描きんさい」
「先生って可愛い系っていうより綺麗系っすよね!」
「いいからはよう描け吊り下げるぞ!!」
*****
先輩は本気で可愛い。彼氏いるんだって。
先生も本気で可愛い。よくポスターの張替えしてるから絡みにいくとすごい面倒くさそうに話してくれるけどそこがいい
③クラスメイトとトッポとささめ
友達とトッポを食べていたら、何か箱の裏の方に妙な切り込みのようなものがあった。何だこれ。開けるの? 開けた方がいいの? それよりカフェオレ味うまいね!って私は一人で悩んでいた。
「……Yちゃーん」
「ん、何?」
「この穴って何の穴? 何すんの? いややらしい意味じゃなくてね」
「キモいことをYちゃんに言うな」
「Tちゃん許してぽよー」
YちゃんとTちゃんは相思相愛の仲である。とりあえずYちゃんの保護者的ポジションのTちゃんに頭を下げておいて、片手ではトッポの箱をYちゃんへと見せ付ける。天使の生まれ変わりである優しいYちゃんはちゃんとその箱を受け取って、まじまじと眺めている。ほんと可愛い。黒縁眼鏡にさらさらのほっぺに小さな背。そりゃ彼氏も出来ますわ、そうですわ。
やがてYちゃんは結論に達する。
「これはね、トッポを首から提げるための、穴なんだよ」
初耳やで尊。
私の脳内で出雲さんがアップを始めてしまった。
「……いやいや、さすがに馬鹿野郎の私でもわかるって。トッポを首から提げるとかないから。提げて何すんの? うん?」
「だから、こうやって首から提げて遊ぶんだよ」
「!? あ、あそ……!?」
「そう。小さい子とかよく首にかけて遊んでるじゃん。遊んだ後、中身を食べるんだよ。ね、Tちゃん?」
「んー、そうそう。えっ……もしかしてささめトッポかけたことないん? うわー、悲しい子ども時代ー」
「うッ……嘘だ……そんなこと……そんなことって……?」
「うちらが信じられんのなら、O君に聞いてみ、ほら」
Tちゃんが顎で指し示していたのは、Tちゃんの隣の席であるO君と、その友人かつささめの同中だったM。二人とも課題やる振りしてなんか漫画を読んでるみたいだけどきっとあれは進撃の巨人である。
おいおい……O……お前の読んでる巻、丁度リヴァイ兵長が出るとこやんけ……兵長へのムラムラを抑え、進撃の巨人4巻を読んでいるO君に近づく。
「O君、兵長いいよね」
「えっ? あ、うん」
「ところでO君。トッポのこの穴についてなんですが」
「う……うん」
「これって首から提げるための穴なん?」
「えっ——————(チラッ)——————あ、うん。そうだよ。首から提げるよ」
「おい待てちょっと待て今目線Tちゃんのとこやっただろ!」
「ハァ? お前知らんのんか、最近の高校生はトッポを首から提げて登校すんだよ!」
「Mお前は黙ってろよ!!」
未だにトッポの穴(※けして卑猥な意味ではない)の謎は不明である。
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最近のお菓子のパッケージは凝りすぎててささめはうまく開けられないから友達にやってもらう
すみません今リアルのネタを出させてくださいうーんうーん