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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: いちのよん(原作無し) ( No.145 )
- 日時: 2010/09/25 10:01
- 名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: iGvI5nur)
ほんとこのスレ、リア友意外のコメ来ねえなー・・・
第20話 過去の想い (桑田&中原)
中原と桑田は、広い交差点で信号待ちをしていた。
2人が向かうのは、駅。
今、2人が立っているところを真っ直ぐに進んだところに位置する駅。
遠いんだか近いんだかよく分からない距離がある。
「中原ぁ」
「ん?」
黙りこくっていた静かな沈黙を桑田が破った。
2人は実は今、喧嘩の真っ最中だった。それでも、まだ交流は普通に続いていた。
その関係は、1学期から今までずっと続いていた。
「ゴメン、俺が問題書き写すの遅いから、こんな時間・・・」
「いや、いいよ。俺も親に『桑田もいるから遅くなるかも』って言って来たし。」
「は?」
「桑田がさっさと終わらせるのは無いと思ってたよ。」
あくまで目を合わせない中原。視線の先には赤信号。
そんな中原を覗き込むように中原を見る桑田。
「・・・中原って、意外とよく俺のこと分かってるね。」
「・・・そんなの、当然だろ。」
言葉を繋げようとし、留まる。
今、こんなこと言うべきじゃないと思ったから。
桑田は?マークを頭上に見せ、中原から視線を逸らして信号を見つめる。
「あ、信号きいろ。」
桑田が言う。
この信号を渡ったら、もう駅はすぐそことも言える。
「あのっ・・・」
「中原。」
「・・・なに?」
「・・・俺、お前のこと好きなんだけど。・・・お前が今好きな人って、安田?」
・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・。
沈黙。
長い沈黙。
の、末。
「もっと・・・早く言えよ・・・っ!//」
あふれる涙。
悲しく、頬を零れ落ちる涙。
桑田は抱きしめようとして、止めた。
これ以上、中原を悲しませたくないから。
————ごめんな。
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