BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: *一年ノ僕ラノ物語*【BL】 ( No.253 )
日時: 2010/12/21 22:16
名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: iGvI5nur)

第36話

雨がザーザーザーザーと五月蝿く地面を叩く中、


「あっ!啓太来たー!」

朝から元気なオレの“親友”の声が響いた。
学ランに身を包む、先生のところで話を聞いてたらしい親友。
オレはとりあえず、微笑んで手を振ってみた。

それに満足したらしい高ちゃん・・・あ、言っちゃった。
まあいいか。高ちゃんが、凄くいい笑顔を見せて先生の方に向き直った。

なんとなく、高ちゃんと先生の会話に耳を傾けてみる。

「あと5分したら練習開始するから、安田と一緒にキーボード持ってきて。」

・・・安田?

「えー・・・」
「えーじゃねえよ。いいから行ってこい」
「はーい。安田ー」

・・・安田・・・か。
最近、高ちゃんはオレよりも安田のところにいる。
小学生の時は、休み時間になるといつもオレに密着して離れなかったのに。

それだけ高ちゃんが、大人になったってことかな。
背も伸びたし。

でも、オレだって背伸びたんだから一緒だよ。





______安田とオレ、高ちゃんにとってはどっちが大事なの?

オレは響のこと、こんなに好きなのに。

どんな手を使ってでも響を手に入れれば、響はオレのところに戻ってくるかな?




どんな手を使っても________


・・・危ない思考回路になるところだった。ごめん、高ちゃんと安田。