BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: *一年ノ僕ラノ物語*【BL】 ( No.439 )
日時: 2011/07/17 11:56
名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: qto1NLT/)
プロフ: 沢代初参戦!←  沢とやっすで呼び合う沢代と安田ェ…

第62話

「今日の講習はこれで終わりです。ホテルに戻りましょう」


3班講師——山本さんは言った。

スキー講習会一日目の終了である。

生徒達の顔には、もう嫌だでもと言わんばかりの表情が浮かんでいた。
勿論俺も例外じゃない。
スキー面倒くさいと思うし、レンタルの靴が良くなくて脛が痛い。
オマケに雪や寒さに慣れない関東人にとって、この雪だらけの山中はキツイ。
多分、皆それに近いことを思っている。
というか、さっき言ってた。詳しくはやっすが言ってた。
山本さんの前じゃあ、誰もそんなこと言わないが。


そんな俺達の心の中を見透かすように、山本さんは笑い、

「スキーを初めてやった人は、大体そんな顔をするんですよね。
 でも、皆今日のたった2時間でもう一人で滑れるようになった。その感覚を忘れないでくださいね。
 皆は覚えるのが早いので、僕は楽しいです」

俺達をゆっくりと見回しながらそう言った。
やけに優しい声音と、目の位置から察するに実際自分も最初、スキーを蔑ろに思っていたのだろうか。


そうこうしているうちに、山本さんを先頭に俺達は歩き出した。
皆さくさく歩いてくけどこの道、そんなに歩きやすいかな?
ここ凄い滑りやすいし、足ちゃんと上げなきゃ歩けないし・・・
いつもすり足で移動する剣道部には正直この雪道は辛い。

「沢ー。スキーどう?」

やっすが話しかけてきた。

「うーん、家で歴史上の人物調べてるほうが楽しいかなー」
「それお前が好きなだけだろw」
「やっすは?」
「ゲームしたい」
「人のこと言えねえだろそれっ」



・・・まあ、なんやかんやでホテルまで帰ってきましたとさ。
この後なんだっけ・・・。・・・ああ、俺1組だから休んだ後風呂か。

以上、沢代でした。