BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: *一年ノ僕ラノ物語*【BL】 ( No.443 )
日時: 2011/07/22 20:24
名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: sHQaGZqh)
プロフ: 雲雀から「最近桐谷あんま出ないね」と指摘を受けたので。

第64話

——現在時刻 21:23
今まで空気だった308号室は・・・

「俺、ここがいい」
「いや俺ここじゃないと寝れない」
「とりあえずこっちはオレがもらった」
「ああ!そこ俺が入ろうと思ってたのに!」

・・・寝床争奪戦を執り行っている真っ最中であった。


「いや、だってこっち暗いじゃん!あとはじっこ寂しいじゃん!」
「しらねえよ!端の方は寒いから嫌だ!窓の方も絶対嫌だ!」

4つ並んだ布団の中心部2つのうち、廊下側を取り合っているのは、中原と白井である。
暗いのと寂しいのが嫌だと言っているのは中原である。
その意見を頑として受け入れないのは、寒がりな白井。
中原は勿論、いつも静かに、冷静に傍観している白井ですら興奮している状態。
これは面倒なことになりそうである。


「いや、俺は生まれたときからあそこに寝なきゃ死.ぬっていう呪いかけられてるから」
「奇遇だね、オレもだよ。髪の長いオバサンが呪いをかけてったって妹が言ってた」

こちらは桐谷と島谷が廊下側の端を争奪している。
意味の分からない言い合いをしているが、とりあえず。
桐谷、生まれたときの状況を妹が知っているという矛盾に気付け。

「いや、だから暗いの無理なんだって本当に」
「俺も寒いのマジで無理だから。ここまで来て風邪ひいて帰るとかねーよ」
「ね、俺が死.んだら哀しいでしょ?だからお願い」
「オレは死.んでもいいのっ!?」

誰一人譲ることなく、

——現在時刻 21:49


「おいーそろそろ消灯時間だよー。中原、ここは男らしく諦めろ」
「なんでだよ!俺が諦めたら俺のファンが泣くだろ!」
「そんなん見たことねえよ。お前がモテるのは知ってるけど」
「だろ?」
「島谷ぃー・・・お願い?」
「俺に上目遣いは効かないよ、桐谷」
「ちっ」
「白井ぃー・・・お願い?」
「中原に啓太の天丼はキツイ。あと中原自体がキモイ」
「ひでえw」

「おーい、そろそろ時間だぞー」

「おい、田奈先生がなんか言ってるぞ。早く決めようぜ」
「もう手っ取り早く、アレでいくか」
「アレかよぉ〜出る前に決めようと思ってたのに・・・」
「まあ、いいじゃん。後腐れはナシね」

「「「「じゃーんけーん・・・」」」」


             *

「・・・ぐすん」
「3回勝負とかない・・・?」
「「ない!」」
「「いい笑顔で言うなぁ!!」」
「つか白井と島谷の笑顔あんま見ないから更に腹立つ!」

結果。
島谷−廊下側一番端げっと。
白井−廊下側中心部げっと。
中原−窓側中心部げっと。
桐谷−窓側一番端げっと。