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Re: 俺の兄さん 2章 僕の弟 ( No.11 )
日時: 2010/08/27 17:35
名前: シンジ (ID: 5oJbC9FU)
プロフ: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode

9話 僕の『夢鬱』



「ねぇ。兄さん?」

彼は言った。

僕はそこではっとなった。
どうやらぼーっとしていたようだ。

「あ・・・ごめんね。」

僕がそう言うと、彼は少し心配そうな顔をした。

「兄さん・・・考え事?らしくない・・・」

僕はそう言われて少しの間、黙ってしまった。

(確かに・・・らしくない。)

僕は自分がどうしてしまったのか、解らなかった。
それと・・・何か、いつもと違う。

僕は彼から、自然と目をそむけてしまっている気がして・・・。

胸の辺りがもやもや。だけどそのもやもやは熱い。そんな感じ。

(・・・どうしたんだろう・・・)

そんなことを考えていたせいかまた、彼に言われる。

「・・・ほんとにどうしちゃったの?熱でもあるんじゃない?兄さんはいつも頑張りすぎなんだよ・・・。」

確かにさっきっから頭がぼぅっとする。』妙に顔が熱い。

「・・・そんなこと無いよ。」

僕はそう言ったが、妙な事に気づく。

(・・・零夜ってこんなんだったっけ?)


「・・・う・・・ん。」

一気に目の前が明るくなってくる。

(・・・夢か・・・)

僕は即座にそう認識すると、そこから起き上がる。

目覚まし時計はまだ5時ちょっとすぎ。

・・・それにしても僕は・・・あんな夢を見るなんて。相当疲れているのだろうか?

そうなのかどうなのか知らないけれど、思考回路がどこかで止まっている。

こういうのを世間では上の空と言うらしいが・・・

・・・上の空?
何それ。まるで僕が恋わずらい。みたいじゃないか。
・・・
恋わずらい?
僕は昔から・・・

けれど・・・僕はこんな気持ちになったのが初めて・・・だった。
自然と、さっきの、胸の辺りが熱く、もやっと・・・。

・・・どうしちゃったんだろう。僕は・・・