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京都花都編　第１話

あれ、誰か来てるのかな。大広間の襖がしまってる。

「旦那、誰か来てるの？」
「うむ、そうらしいぞ」

旦那は佐助にもらった団子をほおばっている。
幸村の旦那を見てるみたい。可愛いけど、胸やけが……。

「前田慶次、らしい」
「へ？　まえだけーじ？」

あの、京都の風来坊の？　マジで？　森田さんVOICEが拝めるのか？
今までだと、子安さんに保志さんに中井さんに森川さんに…。
あ、ゴメン。トリップしてた。

「話は良く分からん。中から大きな声がしてる」
「へぇ。じゃぁ、後で佐助にでも聞いて…」
「彼方殿！　幸音殿！　聞いてほしいでござる！」

幸村の旦那が襖を吹っ飛ばして俺様達の元に来た。
えぇぇ？！　ちょ、それは止めようよ。襖は誰が直すと思ってるんですか、あんた！
まぁ、それはさておき。

「何？　なんか嬉しい事でもあった？」
「うむ。前田殿が京都の祭りに招待をしてくれるだとか」
「「祭り？」」

「そうそう、祭りだ祭り」

ハッ！　森田さんのVOICEではないか！　さては、

「前田慶次！」
「お、俺の事知ってるのかい？　お兄さん」

後ろでポニーテールにしていて、猿を連れた青年前田慶次は笑った。
猿は夢吉というらしいぞ。

「でだ、お前らさ。祭りに行かないか？　友達連れてもＯＫだぜ」
「本当か？！」

旦那が瞳を輝かせた。
あ、分かった。分かっちゃったよ俺様。

「……凜音と小太郎を誘うつもり？」
「元千代も！」
「ハァ……」

まぁ、良いか。皆で仲良く行けるんだから。
えーと、メンバーは…。

俺様、旦那、幸音の旦那、佐助、凜音、小太郎、政宗、小十郎、元千代ってとこか。

政宗達は絶対ついてくるな。うん。