BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.59 )
日時: 2010/08/17 10:21
名前: 月女神 (ID: JrQ720Id)

思い交差編 第4話

夜。紛れもない暗闇に、信玄はいた。
すると、何者かの気配を感じた。1人、いや、2人。

「入れ」

襖が開く。
皆が寝ている為、辺りは静かだ。
入ってきたのは、金髪の女性と全身を黒い布で覆った男が入ってきた。
2人は信玄の元に膝をつくと、言葉を紡ぎ出す。

「上杉の使い、かすがです」
「……同じく」
「そこの、黒ずくめ。姿を見せよ。姿に自信がなくても、儂は笑わん」

信玄は威厳のある声で言った。
黒ずくめは布を脱ぐ。
その姿に、信玄は目を見開いた。

「お前は——————!!!」


***** 【凜音視点】

で、彼方が消失してから3日ぐらい経った日。
あいつ、甲斐には帰ってこない上、どこかに姿を消したから探すのが大変だ。
あの野郎、見つけたらぶっ殺す。
そして、今俺達がいるのは川中島。
メンバーは甲斐の武田信玄に真田幸村、猿飛佐助。長宗我部元親、毛利元就。で、俺の所の大将、伊達政宗。+片倉小十郎。
もちろん、何故ここにいるかは同盟だ。
全員で織田をぶっ殺そうぜ☆っていう同盟。毛利の所は紅羽が無理矢理に結んだ。(脅していた)
相手は上杉謙信らしい。気合を入れないとな。

「? あ、来たぞ!」

幸音の野郎が声を上げた。
向こう岸には白を基調とした兵隊がやってくる。

「またせましたね、かいのとら」

あぁ、こいつが上杉謙信か。
で、同盟とやらはカッコ良く。

「「我らは、織田を倒すまで休戦とする」」

決めてるのか? 決めているのか?
で、武田のおっさんが口を開く。

「最近、上杉に新たな忍びが入ったそうだな」
「かすがのことですか?」
「違う。男の方だ」

何だ? 風魔小太郎か?
違うな。あいつは北条家に仕えてるもんな。じゃぁ、誰だ。

「そいつはここにはいないのか?」
「えぇ。まぁ、いますが。あいたいですか?」
「戦を共にする仲間だ。会っておくのは当然だろう」

危なそうだ。箒に手をかけておこう。
すると、上杉の野郎、後ろに一歩下がったのだ。
一体、どれだけ危ない奴を雇ったんだ。

「お館様…」
「心配はいらぬ」

心配そうな真田幸村を放っておき、武田のおっさんは虚空を見つめている。
その時だ。ザッ、と森から黒い影が現れた。

「……げ。武田に奥州に長宗我部に毛利じゃん。逃げていいかな?」
「だめです。いくさをともにするのですから、かおをあわせておくべきでしょう」

その黒い影は舌打ちをすると、布を脱ぎ捨てた。
下から出てきたのは

赤い髪をヘアバンドで上げ、頬に一筋の傷をつけた俺らの探していた奴。


そいつはにっこりと笑って挨拶をした。


「上杉殿の忍びであり、盾。闇空疾風、猿影彼方です。以後、お見知り置きを」


何のドッキリですか?