BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.64 )
- 日時: 2010/08/18 10:45
- 名前: 月女神 (ID: kr6JxJj2)
思い交差編 第6話
んで、次の日。
俺様達は今川を攻める事になった。
織田が狙ってるんだって、そこ。土地名忘れたけど(興味がなくて)
「かなた、せなかはまかせましたよ」
「了解」
お館様がいるし、政宗がいるし、元親さんいるしオクラさんいるし安心出来るなぁ…。
でも、一緒にはいたくない。何故? だって忘れてもらうために家出したのに無駄になる。
だから俺様は遠くで上杉の旦那のお守り役。
暇です。
「ふぁ……く」
欠伸が出ますよ、まったく。
おーおー、皆戦ってますね。旦那も幸村の旦那にしっかりついて行ってるし。凜音も小太郎も元千代も元喜も頑張ってるし。
俺様よりも強いんじゃないの?
「上杉の旦那も今は無事だし。ひーまーだーなー」
ガラガラガラガラガラ。
ん? 何かを引く音。あ、馬車が走ってる。
今川を乗せた馬車かな?
とりあえず監視をしておこう。
「待ちやがれぇぇぇぇ!」
「?!」
政宗がその馬車を追いかけている。
その後ろには凜音がいるし。
ガラガラガラガラガラ。
あ、反対側にも馬車が走ってる。
今度は幸村の旦那と旦那が走ってる。佐助もいる。
あ、また向こう側にも馬車が走ってる。元親さんと元千代だ。
そのまた向こうには小十郎さんと小太郎。
そのまた向こうにはオクラさんと元喜。
影武者か。
「俺様の前で影武者を使おうなんざ、100億光年早いんだよ。呪術、影縛り!」
印を結び、術をかけて馬車を止める。
「え、何事?」という声が聞こえてきた。
「ハイハイハイ。武将なら潔く死ねごるぁ」
幸村の所が本物。上から苦無を投げようとしたら…。
チュインッッ!
弾丸が苦無をかすめた。
ヤバイ、この殺気。織田信長か?!
「そいつは渡さないわ☆」
「……濃姫キタァァァァァァァ……」
俺様の嫌いなBASARAキャラ№2に入る、織田信長の妻、濃姫。
こいつ嫌い。なんか、けばい。
「本物は、頂くわね?」
「させるかよ。こっちが殺すんだ!」
下の皆は何が起きてるのかさっぱり。
でも、旦那は気付いていた。俺様がやったって事を。
ばれてるなら良いかな。
「旦那! 伏せて!」
「?!」
旦那の元に駆け寄り、頭を下げさせる。
頭上には弾丸が飛び去って行った。
「やるじゃないの」
「ハッ。負ける気がしないねぇ……。本物ぶっ殺した後でゆっくり殺させてもらいますわ」
「冗談? 死ぬのはあなたの方が先よ」
「どうだか」
俺様は瞬時に動き、馬車を破壊して本物を取り出す。
「な、何をするのじゃ! 麻呂を誰だと心得る!」
「食われたくなければ大人しく降伏しな! 俺様は忙しんだよ! 旦那、これあげるから他の奴らの所に戻りな」
「か、かなっ…」
俺様は今川を渡して、2人が乗っている馬を蹴る。
馬、発進。ゴメン、旦那。今本当に忙しいから。
さて、戦闘再開。かと思ったら。
こいつ笑ってない?
「何がおかしいんだよ」
「ふふふ。あちらには誰がいるとお思い? 上総介様がいらっしゃ——」
そのとたん、俺様は走り出した。
身の危険じゃない。仲間の、大切な人の危険。
自分が死ぬのは良い。でも、他人が死ぬのは見たくない。
*****
行ってみれば、見事に織田信長が待ち構えていた。
怖いね、皆止まってる。
「そいつを渡せ。さもなくば、お前らを殺す」
「だ、誰が渡すか!」
旦那が牙をむける。
すると、信長の怒りに触れたらしく、銃を佐助に向けた。
「佐助っ!」
ドンッ!
「か、なた……?」
「…ッ…」
腕を撃たれた。
幸い、利き腕じゃなくて良かったけど。
「何だ貴様、余の邪魔をすr「してやるよ、何度でも!」
印を結び、唱える。
「闇術、黒鴉!」
そこで、意識が途絶えた。
*****
「いったぁぁぁぁ! も、もう少し優しくやってよかすがちゃんっ!」
「我慢しろ。男だろうが」
かすがちゃん、荒療治過ぎる。痛いし。
幸い、大けがには至らなかったが安静にしているようにだと。こりゃ、動けないわな当分。
「それと、彼方。客だ」
「ハァ? 俺様に客なん、て————」
佐助。
見なかった事にしよう。
「俺様、疲れてるのかな?」
「ちょ、何見なかった事にしようとしてる訳?」
見なかった事にしたいけど、現実だ。
ハァ、何で来たんだよ。
「その、大丈夫か?」
「しばらく安静。そっちは、大丈夫な訳?」
「ん? 平気だ」
安心したようなホッとしたような…。
ハッ! ダメだ、ダメだ。こいつには幸村の旦那がいるだろう!
「佐助。もうさ、俺様に構わないでよ」
「…え?」
泣きだしそうな笑顔で俺様は言った。
「バイバイ」
足は怪我をしてないんだ。これで逃げれる。
あんたは俺様じゃなくて、幸村の旦那の所に行きなさい。その方が幸せだろう?
だから、もうこれっきり。
佐助、
この世で一番好きな人。
バイバイ