BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.74 )
- 日時: 2010/08/19 12:26
- 名前: 月女神 (ID: FgvmxuFA)
【死ねない少女のお話】
「彼方殿ぉ〜…。助かったでござるぅ〜」
「ハイハイハイ。泣かない泣かない」
あれから俺様は旦那と元喜(元喜は不本意)で警察署にやってきていた。
え? 何故か? 皆を迎えに来た。
何故か皆変な服を着てるし。
「佐助は?」
「はぐれたんだよ、あの忍び」
「マジか。俺様探すから、旦那と元喜で寮に戻ってて!」
どこ行ったんだ、佐助。
その時だった。
「彼方! そこの子捕まえて!」
「へ?」
俺様の横を通り過ぎた、1人の女の子。背中に大きな白い鎌を背負っている。
俺様はとっさにその子を捕まえた。
後から佐助がやってきた。
「佐助、誰この子」
「さぁ? でも、壁にかけてあったからくりが脱走した子だって——」
「被験体[YU-NA]、そいつの名前だ」
え、目の前に黒服のおっさんがいるんだけど。
俺様、この小説を理解してるつもりだけどおっさんと仲良くするのは嫌だよ?
おっさんは手を差し出した。
「迎えに来た、優奈」
「帰りたくない。うち嫌だ。もう誰も、殺したくないの!」
で、その優奈って呼ばれた女の子は俺様の腕を振り切り、背中の鎌を振り回し始めた。
公衆の面前でこうゆうのありですか?
「チッ、厄介な娘だ! 術式、縛!」
「させるか! 呪術、影縛り!」
でも、女の子を虐める悪いおっさんは許せない。
それが、男って奴でしょうがぁぁぁぁ!
「な、に?!」
「来て。助けてあげるから」
「ふぇ?!」
その場から全員で逃げました☆
*****
BASARA学園、男子寮。
「ふーん、ふーん、で? 無断で女の子連れてきた訳ですか」
紅羽ちゃんがすんごい鋭い目で見てるんですけど。
心臓に穴が開きそうです。
佐助達は部屋でごろごろしてるし。この野郎、怒られるのは俺様だけか!
「で、どうするの? この子」
「分かりません」
「分かりません、じゃないのよ!」
バン、と紅羽ちゃんは机をたたく。
手が痛くならないのか? コップが宙に浮いたぞ?
「あのね、この子は研究所の被験体なの。分かってる? ニュース見た?!」
「見た、見たよ! でも、可哀想じゃんか」
「可哀想じゃないくてぇ! どう養えと言うの? この部屋で養うの? そこの奴らを一緒に!」
紅羽ちゃん、皆の扱い酷い。
でも、負けないもんね。俺様は負ける気がしない!
すると、その優奈って子が近付いてきた。
「うちが迷惑なら、出ていきます。その人を怒らないで」
優しい言葉を吐きだしたよ。偉い!
紅羽ちゃんはその子の頭をなでる。
「この子はね、これで良いの。大丈夫だから。それより、あなたはここに住む気なの?」
「ううん。皆さんに迷惑かけるから出来ないかも。だから、出て行くよ」
その後に、驚きの言葉が聞こえた。
「私は死神だから」
しにがみですと? それは神様なのかい?
おいおい、神様がここにいるなんて思っても…。
「奴が言っているのは本当の事だ」
元喜が乱入。
え? 何それ。なんて言うエロゲーですか?
ちょ、俺様まだ17なんですけど。佐助がいるし!
「そいつの持っている鎌。戦国時代に現れた、白き銀の死神の使う鎌だ」
「銀神の事? 詳しくは知らないけど、うちは戦国時代からは生きてないよ?」
優奈ちゃんは首をかしげている。
そして、悲しそうな顔をして告げた。
「探さなきゃいけない人がいるんだよ、うち。だから、探さなきゃ」
人探しフラグ、立ちました。
次回!
人を探そうぜ!
そこに現れた、影。一体どうなるのか?!