BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.77 )
日時: 2010/08/19 15:53
名前: 月女神 (ID: Hsu/pkT7)

【死ねない少女のお話】

で、その優奈ちゃんは人を探さなくてはいけないらしい。とっても重要だと。
本人は必死に探してるんだけど、見つからないんだって。

「人探しねぇ〜。それぐらいなら、私協力するわ」
「本当ですか?」

もちろんよ、と紅羽ちゃんはうなずいて、笑顔を見せる。
あはは、なんかすごい裏切られ感。
と、そこに全員が何の話だと、乱入してくる。

「人を探してほしいんだと」
「へぇ、人ね。名前は分かるか?」
「バカ、こーゆー時は容姿とか特徴だろ?」

そんな事を話しているが、優奈ちゃんは指を折りながら人数を数えている。
そして、口を開いた。

「猿影彼方、園田幸音、伊達凜音、片木小太郎、長富元千代、竹中紅羽、毛利元喜。
ついでに、真田幸村、猿飛佐助、伊達政宗、片倉小十郎、長宗我部元親、前田慶次、毛利元就。
後者はもう生きてないから、良いって言われたんだけど、いたら連れて来いって」

そして、にっこり笑顔で

「知りませんか?」


ここにいます。



「えーと、優奈ちゃん? それ、本当?」
「本当。理由も言う?」

俺様達を探していたのか。
案外簡単に見つかった、人探し。ハイ、終了!

「Un? 俺達を探していたのか?」

政宗が首を傾げた。
へ? と、気の抜けたような表情をする本人。そしてすぐに、明るくなる。
見つけたよ、見つけたよって言う様に。

「やった! じゃぁ、お願いを聞いてくれますか?」
「「お願い?」」

へぇ、それはどんな願いかな?


「うちと一緒に研究所に来て。皆を助けて!」


誰だよ、皆って。


*****

何でも、王良空華に碧夜リオン、優羽ってのを人質に取られていて言われたらしい。

「今から言う奴らがいれば、俺らを助けられる!」

みたいな。
で、俺様達は今——

研究所っていう所に来ています。

怖いよ、人体実験をされそうだよ。
優奈ちゃん、一体何をしたのさ? 何をされたの?
すると、研究員らしき人達が3人の男を連れてやってきた。

「良く来たな」
「うん。早く返してよ」
「まぁ、待て。じっくりと見させろ」

? うげ、気持ち悪い。
何こいつら、俺様達は美味しくないよ?(待て)


「こいつらを、被験体として使うか」


ハイ? 被験体?

「ちょっと待ってよ。連れてくるだけで良いって言ったじゃない!」
「それはそれ。これはこれ」
「うーそーつーきー!」

え? 何、被験体って。美味しいの?
でも、優奈ちゃんがすごい否定してるけど。辛いの? そんなに。
まさか、重労働とか?!

「まぁ、特に忍びなんかは使えるからな」
「嫌だ! 殺させない。殺させないんだから!」


「死神実験なんて、ロクでもない事するから!」


優奈ちゃん、へたりと座り込む。そして、泣きだしたのだ。

「ゆ、優奈殿?! どうされた!」
「ちょうどいい。潰れたか。そいつらを連れていけ」

うわ、ちょ、何?!
研究員達に、俺様達は捕まった。

「は、放せっ!」
「やーめーてー!」


ザシュッ


血が、飛び散った。
これは、俺様達の奴じゃない。研究員のだ。
無傷で俺様達は解放される。
目の前に立つは、白い鎌を持った優奈ちゃん。

「あはは。あはははははははははははは」

高らかに、その笑いを響かせる。
それは、狂ったような笑み。さっきの優奈ちゃんじゃないみたいだ。

「皆、見せてあげるよ。これがうちなんだよ。この研究所で実験された、成れの果てだよ」

そして、どこかで聞いたような台詞を吐いた。


「Patryは楽しくなくちゃね♪」