BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.81 )
- 日時: 2011/02/17 21:52
- 名前: 月女神 (ID: GlvB0uzl)
織田軍逃亡者編 第2話
零君、君は敵ですか。あの織田信長の家臣ですか。
へぇ、じゃぁ
今ここで殺せますね…。
「零君、君敵ですよね?」
[そうだよ(^−^) でも逃げてきたの。追われてるの(*_*)]
「追われてる? 何かしたの?」
紅羽ちゃんの言葉に、零君はうなずいた。
まぁ、追われているらしい。
あの織田軍にいたんだから、相当の戦闘力にはなるだろうが。
俺様、今頭がぐちゃぐちゃに混乱してます。
(ヤバイ。本格的に風邪引いた。うつる前に寝てくるか…)
その場から立ちあがったら、視界が歪んだ。
え、嘘。俺様どんだけ重症なの? ヤバイ、意識がもうろうとしてきた。
「か、彼方! 大丈夫か?」
「彼方、しっかりしろ!」
「彼方殿ぉぉ!」
ゴメン、旦那。
先に逝きます。
*****
「う……。ん? 手拭い?」
起きたら布団に寝かされてて、額には水手拭いがある。
襖の向こうは夜だ。どうやら半日寝てたらしい。
寝過ぎたな。頭がくらくらする。
「体べたべたする…。水浴びでもしてくるかー」
その時だった。
ごすっ
あ、鈍い音☆ 違った。何かに当たる音。
え、誰? と思い、その方向を向けば
佐助が壁によっかかって寝ていた。
俺様の横には旦那と幸村の旦那。そして紅羽ちゃん。
佐助の肩に頭を乗せて寝てるのが、零君。
あぁ、何だ。皆、俺様を看病してくれてた訳?
優しいなぁ。こんなの、現代では意地でも自分で治してたけど。兄貴と妹がいるんだけど、料理できないから。
高校進学した後から、寮に入り風邪も引かなくなったけど。
久々に風邪を引いたかと思ったら、皆で看病してくれてたんだ。
懐かしいな。昔、一回だけ風邪を引いたら兄貴が俺様をおぶって病院に連れてってくれたよな。
「ありがと。皆」
さて、問題はここからだっ!
俺様、今体がべたべたしてて気持ち悪いの。だから風呂に行きたい訳。
でもね、行けるには行けるんだ。皆にばれないで行けるかどうかなんだよ。
「とにかく、布団から出るか…」
幸い、朝よりだいぶマシになったし、歩けるようになった。行けるな。
よし、行こう。近くに俺様の武器があるからそれを装備して、ついでに里帰りした時もらった白い鎌を装備して…。
「何してるの?」
ドッキー!!!!!
「風呂に行ってきますっ!」(←小声)
まずい、誰か起きてた。
気が動転してたから分かんなかった。残念。
でも、聞き覚えがない声だったなぁ……。
[あの子、逃げちゃった。名前、なんて言うんだっけ? 彼方、って言うのかな?]
*****
ばれたと思った。本当に思った。
とりあえず、お湯だけ浴びて布団に戻っておこう。
〜10分後〜
「うるせぇな…」
甲斐って蝉がこんなにいた? ミンミンうるさすぎ。
でも、夏って感じだよな。
今、7月だっけ?
「ふわぁ〜。満月綺麗だなぁ〜」
夜の空にはぽっかり浮かぶ満月。
ものすごい綺麗だ。感動。
あれが団子だったらな〜ww
「あんた、布団抜け出して何やってんの」
「うぇあ! さ、すけ?!」
佐助がー、佐助が驚かしてきたよー(泣き
怖いよーマジでヤバいよー。殺されるかもしれない。いや、怒られるかも。
「ゴメン、体がべたべたしてて……」
「ふーん。で、風邪大丈夫?」
「朝よりはマシになった。もう大丈夫」
「大丈夫じゃないよ。ぶり返したらどうするの」
そして佐助が少し怒ったように。
「心配したんだから」
と、一言つぶやいた。
え? 心配した? 分かってるよ。皆、俺様の周りにいたじゃないか。
佐助も同じでしょ?
「彼方が倒れた後、独眼竜の旦那が凜音と小太郎を連れてやってきて、彼方の布団に侵入しようとして…」
「よし、今度変態を殺すか」
俺様の貞操が危うくなった。
この野郎、一度しめるか。すると、
ギュッ
「うに?」
「良かった。治って」
佐助が俺様を後ろから抱き締めてるんですけど。
何、この恥ずかしいプレイ。何つー、エロゲーですか? なんていうフラグ?
でも、こんなので安心してる俺様もバカだ。
流石BL。こんなの有りなんですね。
「ありがとう、心配してくれて」
俺様も幸せ者だなぁ、佐助に愛されていて。
これ以上ないほど、幸せ者だよ。
心なしか、とても嬉しくて思わず笑ってしまった。
「彼方? 何笑ってるの」
「別に。嬉しいんだもん」