BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.90 )
- 日時: 2010/08/23 12:06
- 名前: 月女神 (ID: M5P3Ap0i)
織田決戦編 第3話
「猿影彼方よ」
「………んだよ、おっさん」
気分が悪い。
折檻されて見世物状態。両手両足は縛られていて、武器どころか、術すらも扱えない。
目の前には明智光秀を筆頭に濃姫、蘭丸、織田信長、お市ちゃんがいた。
お市ちゃんとは仲が良い。同じように地下に折檻されていてその時に仲良くなった。
「上総介様を、おっさん呼ばわりする事は許さない!」
「撃てるのか? 俺様は大切な玩具だぞ?」
濃姫、俺様を撃とうなんざ100億光年早いんだよ。
「猿影彼方、余の下につけ」
衝撃の一言。
ちょい待って。俺様は武田の者です。そこは良いの?
良いのね、了解。
「何故?」
「さすれば、天下統一も出来る。あの邪魔な武将、甲斐や奥州の小僧共を殺す事だって出来る」
「ハッ。てめーの天下なんざ楽しくなさそうだね。第一、俺様にはもう主はいるし」
旦那は裏切れない。たとえ、金をいくら積まれようが、人質を取ろうが、寝返りはしない。
それは、昔からの俺様のプライドだ。
その時だ。
ヒュッ
空気を切る音と同時に、右腕に矢が刺さり激痛が駆け抜ける。
あぁ、蘭丸か。てめぇ、後で覚えておけ。
「っ……!」
「ふん、地下牢に閉じ込めておけ」
視界が暗くなる。また地下か。
もう飽きたよ。
「彼方君……」
*****
「……く、ん。か、なた、くん……」
「……、お市ちゃん?」
地下牢に、お市ちゃんが来た。
「大丈夫? ゴメンね、皆市の性…」
「大丈夫。お市ちゃん、自虐的になるのは止めて? 長政が心配するよ」
「長政様が……?」
泣きそうだ。
長政は、お市ちゃんを人質にされて戦った。けど、負けた。明智に殺されたのだ。
俺様がここにブチ込まれた時、しくしく泣いていたんだ。
そして、慰めてあげたんだ。泣かないで、こっちまで悲しくなるからって。
もしも、佐助が殺されたら俺様はどうするだろう。
「ありがとう。矢を抜いてあげるね?」
「あんがとー、でも優しくして?」
「うん」
なんていうギャルゲーだろうか。俺様、感動。
*****【佐助視点】
ここが、安土城……。
なんか、装飾がすごい(汗
何これ、角? 天守閣? 訳分からない。
でも、ここに彼方がいるんだ。
[彼方は地下牢に閉じ込められている]
「本当か?」
[嘘ついたら殺していいよ(^v^)]
零君は自信満々で答えた。
その時、扉が開く。
[あ、あなたは……!]
黒髪に、双頭薙刀を持った女の子。青白い顔をしている。
[お市様……!]
お市は、静かに答えた。
「あなた達は、彼方君を、助けに来てくれた人?」