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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙」 ( No.99 )
- 日時: 2010/08/24 21:03
- 名前: 月女神 (ID: vKo2Fmoq)
織田決戦編 第8話
「ぜ、ろ?」
零は、俺様の腕の中で眠っていた。
幸せそうな、笑顔で眠っていた。
目を開けてくれよ。何で、何で死ぬんだよ。
「ぜろ、ぜろおぉ……」
「魔王、良くも零殿を!」
幸村の旦那が2槍を構えて叫んだ。
政宗も、小十郎さんも、慶次も、元親さんも、オクラさんも、皆武器を構えた。
止めてくれ、これ以上皆を傷つけないでくれ。
お願いだ。俺様、死んだって構わない。
「後悔するなよ、魔王。竜を怒らせたんだ。You see?」
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……」
「ちょ、凜音怖い。離れて」
止めろ。
「雑魚が何人かかってきても同じ事。全員まとめて冥界へと送ってくれるわ!」
もう止めてくれ。
冷たくなった零を握りしめる。でも、反応はしてくれるはずもなく。
俺様が止める? 出来ない。何故か。
立ち上がれないからだ。
「止めてくれ……」
皆、魔王へと向かっていく。
夢が実現してしまう。あの夢は、この情景だったのか?
「止めてくれぇぇぇぇぇぇぇぇええぇぇ!!!!!!!」
*****
一瞬だった。
皆が、一瞬で吹っ飛んでしまったのだ。
「あ、あぁ……」
立てよ、立てよ俺様。何故立てないんだよ。
魔王なんて、ゲームで何度も倒しているじゃねぇか。どうして、向かって行かない。
—— 自分の力が、弱いから?
違う。皆を守れる力なら、ある。
—— じゃぁ、向かって行きなよ。
どうして、そう言う?
—— 何の為にその鎌を渡したのさ。
白い鎌。それは、あの時に優奈ちゃんに渡してもらった……。
—— 自分の力を信じて。
「…ぁぁ……」
分かったよ。
自分を、皆を信じれば良いんだね。
「戦ってやるさ」
「ん? 余と戦うか、貴様」
魔王はふんぞり返る。
絶対、絶対討つ。
「この命に代えても、お前を倒す!!!!!」
負ける訳にはいかない。
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