BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙弐ー猿影彼方は俺の嫁!ー」 ( No.106 )
- 日時: 2010/11/22 17:55
- 名前: 月女神 (ID: GlvB0uzl)
過去噺(カコバナシ)【視点は無し】
第1話
「お前らってさ、思うけどよ」
政宗が話を切り出してきた。
ピタリと、彼方達の手が止まる。そして、首を傾げて政宗に問いかけた。
「何?」
「仲良しだよなぁ……。どうして、そこまで仲が良いんだか」
皆は、顔を見合わせて首を傾げた。
すると、その問いに答えたのは元喜だった。
「我らは、とある部活動で知り合った」
「あぁ。BASARA組か? あれは奇跡だよな。まさか、俺らが全員集まるとはよ」
元千代が嬉しそうに語る。
先祖が首を傾げるのが見えた。分からないのも当然である。
凜音が胸を張って、高らかに語りだした。
「俺はそのBASARA組の筆頭をしている!」
「要するに、リーダー」
「某は、副部長でござる」
幸音もにっこりとした、子供のような笑顔で言う。
ふーん、と政宗は返事をした。
佐助と幸村が、興味津々のまなざしを送ってくる。彼方に。
そっぽを向いてお茶をすする彼方。やがて、ため息をつき話し始めた。
*****【彼方視点】
俺らが入学した去年の事。俺は、戦国BASARAというゲームに旦那と一緒にはまっていた。
だから、良く先生の目を盗んでは、視聴覚室に忍びこみ、ゲームで遊んでいた。
その日も旦那と一緒にゲームをするはずだった。はずだったんだ。
視聴覚室のドアが、こじ開けられている。
鍵は俺しか持っていなく、こじ開けられた跡は刀のようなもので切られていた。
まさか、侵入者? あのゲーム機は高いんだぞ!
俺が何年忍びの安月給をためて買ったと思っているんだ!
苦無を構え、旦那を守りながらドアを蹴破る。
「あ、てめ小太郎! それは俺のitemだぞ!」
「知らないね。早く行かなきゃ、特別報酬もらえないよ?」
「Shit!!! 小太郎、てめぇ覚えておけよ!」
見知らぬ奴らが、俺らのゲーム機で遊んでいた。
なんか、すんごいムカついた。だから、そいつらに向かって苦無を投げつける。
その瞬間、隣にいた白髪野郎が抜刀し、苦無を弾く。
何て言う反射神経。お見事! じゃなくて!
「何で俺らのゲームで遊んでんだよ?!! ジャ○アンか、貴様ら!」
「ハァ? これは、俺らが見つけたゲーム機なんだよ。文句あんのか?」
「大アリだ! ゲーム機返せ!」
ん? 良く見れば、こいつ——。
「伊達凜音! いざ、尋常に勝負!」
「園田幸音! Let's Party!!!! Yeah!!!」
あぁ、旦那が2本のモップを持って行っちゃった。
向こうの伊達凜音って奴も、6本の箒を持ってるし。何なの? このコンビ。
すると、伊達凜音についていた白髪野郎—— 確か、片木小太郎だったか?
そいつがいきなり、俺に向かって頭を下げてきた。
「このたびは、他人の私物を勝手に使用してしまったこと、誠に申し訳ございません」
「え? あ、えー……」
いきなり謝られてもなぁ……。困るなぁ。
まぁ、あまり気にしてなかったし。良いかな。
「別に良いよ。俺は猿影彼方。気安く、彼方って呼んでよ」
「……片木小太郎と言います。小太郎とお呼びくださいませ」
「そっか。じゃぁ、小太郎。BASARA好き?」
いきなりの質問。
小太郎の方は、メチャクチャ驚いたのち、うなずいた。
ん、ならよし!
「じゃ、BASARA同盟組もう。そこの、伊達も一緒に」
「……良いの? 勝手に使ってたのに」
「大丈夫大丈夫。仲間が増えれば、俺も嬉しいよ」
小太郎の表情が明るくなった、ような気がした。
同じような仲間が出来るってのは、とても良い事。嬉しいなぁ。
※続く!