BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙弐ー猿影彼方は俺の嫁!ー」 ( No.61 )
- 日時: 2010/09/25 17:37
- 名前: 月女神 (ID: GlvB0uzl)
金色姫編 第2話
きせらがどこかに行ってしまった。言うなれば、家出。
どうすんの、これ。きせらどこに行ったか分からないよ?
「どうせ、そのうち戻ってくるさ」
「てめぇが原因だろうがっ! バカ兄貴っ!」
俺は兄貴を蹴りつけた。
あの時、兄貴がきせらを笑ったからこんな事になったんだ。なのにこいつは、こんなにのん気に……。
佐助も心配してくれている。
「きせらちゃん、大丈夫かな…?」
「俺、探しに行く」
そう言って、庭に出た。
「今は夜だから、危ないよ」
「平気だよ。夜目には慣れてるから」
そう、俺は忍びだ。このくらいの暗さ、慣れっこさ。
すると、翔が提案してきた。
「俺ら死神が探す。お前らは大人しくしていろ」
「え、でも……翔? 大丈夫なの?」
特に慶次の所にいる寧ちゃんはどこにいるかも分からず。
潤さんや五月ちゃんは、かなり遠い。今から言うのは流石に時間がかかる。
翔は大鎌を取り出して、空へ浮く。
「すぐ戻る」
翔はそう言い残すと、どこかへ飛んで行ってしまった。
大丈夫なのかな、少し心配だけど。
佐助が、俺の頭を掻きまわしながら言った。
「大丈夫だって、きっと無事なんだから」
そうかなぁ……?
*****【きせら視点】
ばーか、ばーーか。海琉兄さんのばぁぁぁぁか!
何がダサいよ。あんたの方がダサいわよ! バカ兄貴!
これじゃぁ、彼方兄ちゃんと口調が一緒だ。やっぱり、海琉兄さんの方が良い。
アタシは暗い森の中で、てくてく歩いていた。行き先も分からない。ただ真っ直ぐ進んでいるだけ。
「疲れたよぉ…」
いきなり飛び出してくるのがいけなかったのかな。
ううん、あいつは絶対に許さない! 謝ってくるまで家出してやるんだから!
でも、彼方兄ちゃんに会えないのは寂しくなるかも。
お腹も減ってきたし、暑いし…。誰かいないの?
「もう疲れた…」
アタシは木の上に登り、腰を下ろす。
もう限界。走り過ぎたのかも。 その時だった。
「おい、何をしているんだ?」
野蛮な男の声。下を見れば、10人ぐらいの山賊がアタシを見上げていた。
ヤダ、腐ってる(←失礼だろ)
アタシはため息をついて、苦無を投げつけた。
どうせ、弱っちいんだから…。
でも、その男達はアタシに向かって、木の棒を投げてきた。
その木の棒がアタシの額に当たる。血が流れているのが分かった。
「アタシを誰だと、思ってるのよ!!!!」
木を蹴り、下に移動するとアタシは男を蹴り上げた。旋風脚でね。
一気に吹っ飛ぶと、アタシは印を結び術を唱える。
「狂炎——— 睡蓮華」
炎の睡蓮が、空中に咲き乱れた。そして、男を燃やす。
男達は逃げた。ふん、ざまあみろ。
その時だった。
「何をしている。そんな所で」
アタシと同じ、綺麗な金髪のくのいち。
「かすが、姐さん?!」