BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 戦国BASARAでBL「忍、恋愛涙弐ー猿影彼方は俺の嫁!ー」 ( No.74 )
- 日時: 2010/10/05 16:11
- 名前: 月女神 (ID: GlvB0uzl)
喧嘩上等編 第4話
『月女神より、ミッションを受信しました』
そう俺らのPDAには書かれていた。
心もクソもない、なんて無慈悲な文字。しかも、それはミッションについての文章。
そう言えば、戦国の人ってカタカナ読めるの?
「内容を読むぞ」
小太郎が一言そう告げ、文章を読み始めた。
『ミッション1……コスプレをしてゲートを通過してください。
あなた方がいる森に、東西南北にゲートを設置しました。
全員で何らかのコスプレ衣装を捜し出し、ゲートを通過してください。
なお、1つのゲートには人質がいます。通過すればその人は助かります。
それでは、健闘を祈ります!
月女神』
「「「「「コスプレぇぇぇぇぇぇ?!!!!」」」」」
思わず叫んじゃったよ。何をすれば良いのさ。
コスプレ衣装って、探すの? この広い森の中を?
嘘ん、そんなんマジ勘弁!
「こすぷれって、何でござるか?」
「まぁ、要するに……着替えだ」
凜音は苦笑しながら言う。
質問をした幸村の旦那は、訳が分からず首をかしげていた。
当たり前だ。何で着替える必要があるんだ。
作者の自己満足かオイ。作者ぁぁぁ!!! あの女の暴走を止めろぉぉ!!!!
「まぁ、そのゲートを探す必要があるな。OK、探そうじゃないか」
政宗は胸を張って言った。その前に、コスプレの衣装を探せ。
すると、何かが俺に抱きついた。
ふりふりの可愛いメイド服を着た、誰か。
「だ、誰……」
「俺だよ、俺♪」
鳶色の髪には、ヘッドドレスがある。
それはまさしく、兄貴の姿(メイド服)
「何で兄貴がメイド服でぇぇぇ?!!!」
「ん? そこらへんにあったから。彼方も着る? 俺は北のゲートを通ってきたからもう必要ないけど」
謹んで辞退します。女装なんか出来ません。
あれ、きせらがいないな。どこ行ったんだろう。
まさか、人質ってきせら……?
「お兄ちゃん、何してるのっ!」
「きせら……、何、その格好」
きせらが身に着けていたのは、明らかに政宗の衣装。
何でだよ、本物がココにいるぞ。
「カッコいいでしょ。本人に服を借りるよりかは、作った方が良いわ」
「へ? 作った?」
「ん。俺が作らせてもらった。大体—— 3分フラットで」
早いっ! もしかして、そのメイド服も作ったとか……?
「ご名答。これも俺の手作り☆☆」
そう、兄貴は異様に手芸『だけ』が出来る。
手先がメチャクチャ器用で、結構乙メンっぽいけど、本人は気にしていない。
むしろ、この手先の器用さで文化祭の服を作ってくれたりとかする。約5分で。
「でねでね、君らにねぇ見せたい物があるんだ☆ この子だよ!」
兄貴の後ろから出てきたのは、
金髪で碧眼で、頭にヘッドフォンをつけた可愛い男の子。
鏡○レンのコスプレをしている。
いや、完成度高いなおい。
「ねぇ、忠勝君♪」
「ハイ。ありがとうございます、海琉殿。おかげで、殿を救う事が出来るです!」
「忠勝って……あの、全身フルメタルのゴツイロボット…?」
その子はうなずいた。
嘘だ、あの子がこんなに可愛くなるなんて!
そんな事を思っていると、PDAのメロディーが鳴り響く。
『言い忘れてた。70分以内に、ゲートを通らないと失格だからね?
つまり、この子——寧ちゃんを救うの、遠ざかるから要注意。
ついでに、人質も救えずにお終いになるから☆
北と南のゲートはもう通過されています。
残るは東ゲートと、人質がいる西ゲートです。
では、頑張ってね☆
あと、これ。
人質の写真です』
そこにあった写真は、飛鳥ちゃんと潤さん。
「?!! 飛鳥、潤! くそ、あいつぅ……!」
翔が悔しそうな表情を作る。
そうだ、やらなきゃ。
助けなきゃ!
「彼方、兄ちゃんのこれ。着て行きな」
「…………兄貴、これ——」
兄貴が差しだしたのは、学ラン。しかも短ラン。
これも、まさか兄貴が作ったのか?
「動きやすいだろ、その方が。早く行きな。ここからだと、西ゲートが近い」
「……サンキュー、兄貴!」
学ランをはおり、俺は駆けだした。
何だろう、忍びの感覚が戻ったようだ。
「えーと、じゃぁ、佐助君はこれかな?」
「……何これ」
「セーラー服だけど? 忍びなんだから、足が速いでしょ。これ着ると、速くなるから!」
「無理無理無理、無理だって。女の子の格好でしょ!」
「腹をくくれ佐助君。君なら出来る! それとも何か? そこにいる子が着るんですか? ねぇ、幸音君?」
「着たくないでござる!」
「だからほらぁ」
「嫌ぁぁぁぁ!!!!!」
ちなみに、後ろの絶叫は放っておこう。
ミッション終了まで、残り5分————。