BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

第二話・・・沈黙 ( No.2 )
日時: 2011/05/01 16:04
名前: マッカナポスト (ID: qwjQ/00r)

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!!!
この人場所間違えてるって!!

今までの静寂が打ち砕かれてしまった憤慨の念もあるのか、なぜか脳内は緊張と興奮と(ほんの少しの)好奇心が入り混じる錯乱状態へ突入する結果となった。
口にこそ出さないが、なぜか手にべっとりと汗をかく優大。

メイドがこんな工房に来るとか・・・・夢か。いつもより強めに頬をつねる。_____痛い。

「本日はどのようなご用件で・・・・・・?」恐る恐る声にならない声で、宇宙人を見るような目で呟く。

「ゆうちゃんっ★」


不意打ちのウインクに思わず身震いする。本人曰く天性の真面目男菅野優大は、ウインクごときでは動じない(らしい)。そうは言えども、自分の事を真面目と言っている人間は確実にへタレのレッテルが貼られる運命なのだが。____へタレがそんな事に気づいていたらへタレという種族とは言えないが。


そんな変なプライドはさておき。
ウザいという第一印象もさておき。


こっ、こいつ_____
なぜ俺の名前を知ってるんだ・・・?


刹那、中性的な声色で目の前のメイドは艶めかしく衝撃的な一言を放つ。
「“オレ”のこと、忘れちゃったのぉ……?」



_____こいつ・・・・男!?
俺って此処まで感情に動かされる人間なのか、と良い年したへタレメガネは心で呟くのであった。