BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- 第二十六話・・・・優しく______そしてRe:『 』 ( No.107 )
- 日時: 2011/03/04 20:43
- 名前: マッカナポスト (ID: Mi7T3PhK)
今までの小春日和が嘘のように、この頃極寒の冬がぶり返しつつある。
温暖化などと叫ばれている今日この頃、そんな事ほんの些細なことに変わりは無いのだが。
そんな中で馬鹿みたいにはしゃぐ大人こそ、天然記念物並に珍しいのではないだろうか。
「優ちゃんっ!!!もう10時半だよ?_____え?準備位してあるって、それより見て見て!!!ねぇっ?」
「ただでさえ低血圧だって言うのになんでそこまで急かされなきゃいけないんだよ・・・・。」心の底から漏れ出さんばかりの溜息を吐いた優大だったが、うっすらと笑みを浮かべながら生暖かい布団から滑り出るように抜け出す。
「まったく・・・子供じゃないんだから________」
「その台詞が、優ちゃんの口から出るとは思わなかった」
「・・・・・・・」優大は怒りの色を全身に湛えながら寝室の戸を勢い良く開けた。
「わぁ__________!!」大人らしからず、思わず感嘆の声を漏らす優大。
「ね?ね?綺麗でしょっ!?・・・この景色優ちゃんに見せたいなぁ・・・って思っ・・・て・・・さ////」ついつい本心を云ってしまい後悔しているのか、顔を赤らめながら目をひたすらに逸らしている。
そう、それは辺り一面の純白。3月に降る最後と思しき淡雪は今までの中で1番美しく_________
そしてその淡雪を静かに引き立てている梅を見ていると、
すぐ傍に居る貴方を、ますます愛しく想ってしまうんだ。
「________ありがとう。」
「・・・・えっ、何で?」
「・・・・・・・・・・何となく////」
壊されつつある美しい地球。
時を経て文明は着実に進化したものの、原点の「大切なもの」を忘れ去られつつある。原点に戻るには容易なようで難しい、「昔に戻る」事が最優先。
君は地球。僕は人間。
僕は、壊されつつある地球の神秘を、貴方のその亜麻色に輝く髪を、この手で守り通せないまま滅ぶのだろうか。
それは分からない。
なぜなら。
「愛は未知数・・・・・でしょ?」
「何言ってんだよ、急に。」
「え?________何となく。」
君の亜麻色の髪がご機嫌そうに揺れた時、僕は“地球”を守ることは出来なくても、些細なことでも助けになれればいいと感じたから。
少しでも良いから。ほんのわずか心に刻んでくれれば、それで構わないから。・・・・だから。
__________キミノササエ二ナリタイ。