BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: _____The wound loses if cured ( No.160 )
日時: 2010/12/30 19:53
名前: 刻鎖 ◆KokuskA/To (ID: 9yCTBNZC)
プロフ: とか言いつつ熱っぽいからいけるか分からない人 //2作目

■約束



「銀ちゃん」
「あ゛?」
「平子って憶えてるアルカ?」
「ああ」
「さっき来た」
「え゛!?」

 本当だけど。
 そんな反応返されると平子が可哀想。……確かにアイツは厄を呼んだけど、根は素直。親孝行だし、強いし、可愛いし。

「伝言あるアルヨ」
「あ、もう帰ったの」

 ……でも、銀ちゃんが驚くのも分かる。
 私も、平子は何考えてるかよく分からない。あの目とか銀ちゃんに似てたり、死んだ魚みたいな、どこ見てるのか何考えてるのか分からない眼(まなこ)。

「『お礼』」
「え!? そんだけ!?」
「うん」

 私は背中に隠していた酒を銀ちゃんに渡した。

「おおっ、何だよあいついいとこあるじゃねェか」

 ……気持ち悪く笑ってる。
 でも羨ましい。いいなあ、銀ちゃんはもので。
 私にくれた〝お礼〟はただの『言葉』。——どうせなら酢昆布くれって言ったら、「今度」って言われた。

 私にくれたのは6文字の言葉。



 ( また会おうね )



 * *


 絶対ヨ。

 絶対また会うアル。