■溺愛。 ——泳げるようになりたかった。 それは、美海のためでもあったけど、 本当は————。「今日からお前も……」 こいつに負けないために。 こいつに呑まれないために。「この海の立派なライフセイバーだ!!」 こいつと。「よ……よろしくお願いします!」 一緒にいても。 ……こいつに溺れないように。 ——泳げるように。