ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

　ベタだけど。
　3Z沖神。


　* *


■禁句


「——神楽ァ」
「………………」

　長い沈黙。神楽は不快そうな顔をし、総悟はその顔を見てもっと不快そうな顔をする。
　その2人以外誰もいない3年Z組の教室はしーんと静まり返った。

「……何でさァ——その顔」

　ひくり、と笑顔を引きつらせる総悟に。

「お前が、〝チャイナ〟じゃなくて〝神楽〟って呼ぶときはロクなことないアル」

　——何気ない、いつもどおりの言葉をつぶやいたはずだった。
　が。

「……っ！？」

　気がつけば、神楽は机に押し倒されていて。
　総悟がちょうど真上に見えた。

「な、何するアルカ」

　その言葉を無視して、総悟は神楽の眼鏡を取った。蒼い瞳を見つめ——————


　ぱちん、


　と、額を指で弾いた。

「それ、」

　軽額を押さえる神楽から離れると、神楽の口に自分の人差し指を当てた。

「禁句」






　（　実はちょっとムカついてる　）