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　何秒かおきに何度も何度も、携帯を開いて画面を見つめてる。
　悠紀（ゆき）と喧嘩してから、ずっとだ。
　同じ画面が現れると、はあ、とため息を吐く。
　期待した自分が馬鹿らしい。

「——悠紀の、ばか」

　ベットに倒れるようにして寝っ転がると、天井に向かって呟いた。
　それでも、全然気が晴れない。

「——悠紀なんて、だいきらい」

　目の奥が熱くなって、真っ白い天井が、歪んだ。眼から、生暖かい何かがでてきた。
　口の中に入ったそれは、しょっぱくて。
　————嗚呼、私、今、泣いてるんだ。

「なん……で…………っ」

　一生懸命に涙を拭いた。
　悠紀がいないから——悠紀と喧嘩したから泣いてる、なんて信じられない。
　さっきまで、「ばか」って、「だいきらい」って、言ってたのに——————、


「なんなのよ……っ」




（　自分の気持ちが分からない　）



　次々と溢れ出てくる涙は、手なんかじゃ拭い切れなくて。
　枕に顔を埋めて眠った。