BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【FAIRY TAIL/百合】灰猫の幻想曲【ほぼALLup】 ( No.66 )
日時: 2010/11/14 09:09
名前: 刻鎖 ◆4PE6.BwxWY (ID: aYwQGfB6)

 長編に挑戦!
 あのお通ちゃん沖田(女体化)×神楽ちゃん+その他諸々をやってみるぜ←。
 3Z!!



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▼雨 -序奏-



「……チャイナ?」
「な、何アルカ」
 朝。混み合うバスの中、栗色の髪をした大人びた少女と、桜色の髪をしたグルグル眼鏡の少女が目を合わさずに……だが背中をぴったり合わせて会話をしていた。
 2人は同じセーラー服を着ていて、恐らく一緒の高校なのだろうと思われるが、身長差はちょうど15センチ定規が1本くらいと結構違った。——同じ女なのにな、なんて見たりする担当教師も数人いたなかで、2人は幼稚園時代からずっと一緒にいた仲だ。
「……神楽」
「だから、何アルカって聞いてるネ」
 〝チャイナ〟から〝神楽〟に言いかえた沖田。
 特に意味はない、と思う。
「今日、雨降るって」
「バスで帰ればいいヨ」
「そりゃ駄目でさァ」
 ——バスは、登校時だけ。理由は単純で、朝は遅刻するから。帰りは何時に帰っても良いわけだし、何よりまず金がない。それは、2人ともに共通することであり、登校時も下校時も、いつも一緒になる。
 幸い学校から家までは約2キロ、頑張れば歩ける距離だ。
 家も隣同士、男女だったら夢のような……いや、この際女子同士でも夢のようかもしれない。
「……で、それがどうかしたのカ?」
 まさか、といった瞳で疑いの台詞を発する神楽。まあ目は合っていないのだが。
「傘、忘れた」
「馬鹿」
 〝銀魂高校前〟というバス停でバスの揺れが止まり〝絶対いれてやんねーアルヨ〟、そう言いかけた神楽は、その言葉を慌てて飲み込み、沖田と一緒にバスから降りた。