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BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 銀魂−沖田受メイン/たまに他カプ ( No.168 )
- 日時: 2011/02/04 18:24
- 名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)
何度、後悔しても
* * * * *
——100万回、後悔しても。
何度も何度も、後悔しても。
悔やみきれないものはあって、それを達成させることはできなくて。
——いつから、俺たちは道を違えた?
——何を根拠に、こんなに距離が開いたんだ?
何も、何も、分からなくて。
——何も、何も、分かりたくなくて。
ただただ、お前を思うことしかできなくて。
情けなさに、涙が零れそうになった。
なんであのとき、お前を否定してしまったのか。
どうして信じられなかったのか。
——違う、信じられなかったんじゃない。
——俺が、信じなかった……だけだ。
お前が離れてしまうまで。
こんなに辛い気持ちになるまで、気付かなかったこと。
今更呟いたって遅いだけだけど。
それでも、お前に届くように。
俺は、空に刹那に嘆く。
「——総悟、……俺のところに戻ってこい」
後悔したのは数知れない。
それほど後悔していた。
お前を失ってから。
——俺は、……後悔しかしていない。
「情けねぇですぜィ、土方さん」
——・・・今、誰の声が聞こえた?
俺の耳が狂ってなければ、この声と口調は、確かにアイツの——・・・。
「土方さん。“戻って”きやしたよ、俺が」
「そ・・・総悟・・・?」
「俺以外に誰がいるってんです? あんたの部屋まで来るなんざ。何ですかィ、それとも別に女が」
「いねぇよ!」
いきなり怒鳴ったのに驚いたのか、総悟は肩を震わせた。
違う、俺はそんな顔をさせたかったんじゃない。
俺は——・・・。
お前の、笑顔が……見たくて。
後悔したのは、最後の別れ際のお前の表情。
涙の跡と、苦しそうな笑顔。
無理な笑顔、作らせてて。
「もう、俺から離れんな・・・」
「なんでィ。離したのはアンタのくせに」
「う……」
もう一度、君と。
幸せになれたら————
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