BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 銀魂−沖田受中心 [ 銀沖うp ] ( No.302 )
日時: 2011/05/04 13:29
名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)


*__こんなの、違う



あの日、君が引き留めたのは誰だった?
あの日、君が笑顔を向けたのは誰だった?
あの日、君の髪に触れたのは誰だった?

あの日、君が抱きしめたのは誰だったの?

遠いところから見てるだけの僕に、君は微笑ったね。
あの〝誰か〟の肩越しに、僕へ視線を向けて、綺麗に綺麗に微笑ったね。
どうしようもなく、泣きたくなった。

本当はね、分かってるんだよ?
その〝誰か〟が。
君の、大嫌いな大嫌いな大嫌いな、でも……気にかけてるあの人でしょ?
罵倒して、殴り合ってるのに、それでも縁を切らない。
おかしいよね? って分かってるのに、僕は——神楽ちゃんに口を出せない。
——いや、違う。 「出せない」んじゃなくて、「同意してる」んだ。

それなのに僕は、君を許したまま。
何で許せているのか、僕には全く見当もつかない。
普通は、怒り狂うとか、それくらいするはずなのに。
僕がいるのに、他の誰かと一緒にいるなんて、って思うのに。

ねえ教えてよ。
君は、僕に〝嫉妬〟して欲しかったんでしょ?
この間の君の表情で分かったんだ。
なのに。

——怒りも泣きも狂いもしない……〝嫉妬〟しない僕。
それどころか僕は、〝誰か〟に、——〝沖田さん〟に、そんなことできる神楽ちゃんが、



( ——羨ましかった )



この気持ちは……何?