BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.123 )
- 日時: 2011/01/05 18:53
- 名前: ヴィオラ (ID: 6PSxBKjg)
兼ヘタレ漫画の『ちびたりあ』読んだらシリアス書きたくなった・・・
@こちらの話だけはいつもの京都・江戸(東京)とは違います、以後よろしくお願いします
〜一緒にいたかった〜(京都×江戸)
昔々の昔、というよりも江戸時代くらいの頃だったろうか
薬を中心に騒ぎまくっていた富山とか徳川家(江戸)に侵略されていた関東地方とかあって色々とワーワーしていた時代だった
そんなこんなで特に大阪・京都・江戸はかなり騒いでいた時代であろうから京都と江戸は特にコンビとしてよかった。
当時8つになった江戸は全体会議で外国とは交友をしないということになっていたし世界は意外と狭いものだと思っていた、そこで暇なので辺りを散策していると華やかな着物を着た女の子とぶつかってしまった 珍しい誰かから聞いた『れんず』というものからものを見ている女の子・・・それが京都だった
「ご、ごめんね・・・それ・・・割れなかった?」
「・・・うん、大丈夫。あ・・・怪我してる・・・私の家に来て。すぐ近くだから!」
「うん・・・でもいいの?」
すぐに頷いた京都は手を引っ張ると江戸をそのまま少し東京より小さい家へと連れて行った、実は江戸のひざからは何故か大量の血液が出ていたので走っているときにいた周りの人たちは少し江戸のことを可愛そうな目で見ながらも何もしなかった。
中へと入るととても美しい絵画や甘い匂い・・・まるで江戸が見たことのない『不思議な場所』のようだった、
棚の上には小さなお菓子の箱が並んでいるという不思議な光景に江戸は京都に色々と質問したかったことが多かったが今は膝からの大量の出血を止めなければならなかった。
救急箱のようなものから包帯を見つけると水でぬらした布を少し力を入れて押さえつけると江戸の膝に包帯を巻きつけた、少し紅が滲んだが別にどうとも思わなかった江戸はそのままお礼を言ったが少し意識がグラリとした
「・・・大丈夫?今、お茶とお茶菓子入れるね」
「あ、ありがとうございます。」
少し待っている間に思った
自分の世界とは別の世界を持った人がたくさんいるのは、もしかすると自分たちの世界や自分の世界に別の世界のものが影響すれば良いことになるかもしれない。
でも自分たちに意見を言う権利はない
『江戸』の代表的な人物として生きていなきゃいけないことが江戸の使命であったから無理に意見を押し付けようと反論した瞬間に斬られかけるのは当たり前であった、そんなことを思っているうちに京都は今の季節に合う瑞々しいお茶菓子とホカホカのお茶を出してくれた
「・・・おいしい・・・かな?手作り・・・だし。」
「・・・おいしいです^^色々と有難うございます。貴方の名前を聞きたいのですが・・・」
「私は・・・京野 都(けうの みやこ)、京都って言うの。よろしく」
「私は江戸です、大江 戸希(おおへ とき)。よろしくお願いします・・・あ、あともう帰らなきゃなので失礼します^^」
そんなこんなで江戸と京都は仲のよい存在になった、
それに帰ってから京都は同じ使命を持っている江戸と出会って少しだけ惚れてしまったのだった
少しだけ男っぽいボサリとそた頭髪に男に近い顔なので男の子と勘違いしてしまったのだ。
次の日も遊びに来てくれたし今ブームになっているという伊勢神宮まで歩くという大旅行に二人で行ったり色々な情報を交換し合ったりと楽しい日々が続いた、
そして今は会議場の前にあった小さな椅子に座っていた。
今が告白のチャンスだと京都は思っていたのに、
それは全てが切り裂かれるように消えてしまった
江戸ごと
「・・・私ね、明日から貴方の敵になるんだ。」
「・・・え?嘘でしょ、いつでも味方だって言ってた。それに私は江戸が「うるさいっ、もう明日からいないかもしれないんだよ!」
「私は江戸が好きだよ。」
そのままハッとした顔になった
江戸と京都がすごした時間はかけがえのない時間・・・他の文化と触れ合う大事な時間だった、友情を育んで笑い合って時には喧嘩しちゃったりする・・・そうだった。
何があったって二人は味方になって、『ずっと一緒にいる』はずだったのに—
そのまま涙が出て来そうになった江戸は別の世界の言葉を使った
「I Love You. See you again.」
そしてそっと抱きしめると江戸は真っ赤な頬になった京都にニコリとはかない笑顔を見せると消えるように夕日の光に向かって走り去っていった、それは最期の江戸の笑顔と愛の言葉であったことは当時10歳になっていた京都もわかっていた。
次の日から起こった戊辰戦争—
旧幕府軍(江戸)と新政府軍(色々)の対立によって起こった戦争、
その戦争は京都と江戸にとって悲劇でもあり新しい道を描く何かとも感じていた
その時に江戸はすぐに幼かったことと防衛の少なさによってその戦争が終わるとすぐに何処か向こうの世界に逝ってしまったらしい。
京都が知ったのはちょうど江戸が逝ってしまった一年後、
知った瞬間にに京都の瞳からは涙が零れ落ちていた
明治時代・・・当時京都が11歳のときだった
「・・・私たち、
ずっと一緒に
いたかったのに」
その悲劇は伝えられるべきなのか伝えられないべきなのか—
終わり