BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re:  お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.129 )
日時: 2011/01/06 20:41
名前: 月女神 (ID: GlvB0uzl)

久々に登場、月女神です!
では、早速書かせてもらいますね。

【甘酒】(真田幸村×園田幸音)


〜幸音視点〜


「冬にはね、やっぱり雪見酒でしょ♪」

そう言って佐助殿は、某に甘酒を持ってきてくれた。
甲斐は、今雪景色でとても綺麗だ。言葉で表現出来ないぐらいに、この景色はとても綺麗で。
某はそんな雪景色を見ながら、1人で甘酒を飲んでいた。
彼方はいない。きっと、佐助殿の所にいるのだろう。
人の恋路を、邪魔は出来ぬから。
でも、少し隣が寂しい感じでござる。

「ふぅ……」

灰色の雲から降ってくる雪は、とても小さくて儚いようで美しい。手でつかんだ途端に、消えてしまう。
某の口から昇る、白い息は灰色の空を飛んで行ってしまった。

「つまらぬ……」

温かいはずの甘酒が、今はとても冷たく思えてきた。
その時、

「幸音。1人で雪見酒でござるか?」

赤いハチマキに、某と同じ茶色い髪。いつもと同じ、あの赤い衣装を着ていた。
言わずもがな、幸村の姿でござる。

「佐助殿が、甘酒を持ってきてくれたでござる」
「某も頂こう。1人では、寂しいだろう?」

幸村は某の隣に座ると、お猪口を片手に甘酒を注ぐ。
某も1口だけ、手に持っていた甘酒を飲む。ほのかな甘みが舌の上を広がり、体を温めてくれる。

「温かいでござるな」
「そうだ、な」

変に緊張してしまう。
どうしてだろうか、どうしてこんなにも、幸村の隣にいるのは、熱いのだ?
某の周りを漂っていた空気が、一瞬にして温められた。
幸村の赤い色は、そういう役割を持っているのだろうか?

「幸音」
「……何で、ござるか?」

幸村は、雪景色に向かってほほ笑みながらつぶやく。

「また。この景色の中で、甘酒を飲もう」

それは約束。
某と、幸村だけの。秘密の約束。

「うむ!!!」

その時になったら、この気持ちを言えば良いか……。


P.S.

「佐助ぇ!!! 酒が足りぬ、もっと寄こせ!」
「彼方、某にも持ってこい!」
「え? 2人とも、何で甘酒だけで酔ってんの? いや、作者も好きだけど!」
「やっぱお茶と団子にすべきだったかな……」

酔いました。甘酒で。


※甘酒だけで酔う事ってあるんでしょうか。
 こんな感じになりましたが、いかがでしょうか?

 駄文ですが、楽しんで読んでください。
 ちなみに、私も甘酒大好きです。(←おい