BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.131 )
- 日時: 2011/01/06 21:56
- 名前: 葉佩 ◆QLI1YyLny6 (ID: Z7dY/o0y)
新参者初めて書かせて頂きます。
今回は晴ヒロ……というのでしょうか。イナズマイレブンの晴矢×ヒロト書かせて頂きますー
死ネタになります注意!
「お前は一人なんかじゃない! ちゃんと、仲間が——」
そんな円堂君の言葉を遮って、俺はただ叫んでいた。
「違う! 俺は父さんに愛されたかった……それが、『ヒロト』の存在意義だったんだ……」
俺は本当の『ヒロト』じゃないから。
『ヒロト』を達するのはあまりにも重かったから……。
「お前はお前じゃないか! それがどうして——」
「何を知りもしないで、軽々しくそんな事を言うな! 俺は……。……俺はいつだって、一人なんだ……」
ただ人は誰しも一人だと——それだけの、事だった。
だけどそれはあまりにも辛すぎる。……そうは、思わないか……?
大好きだから、(さよなら。)
「ヒロト……お前、大丈夫かよ」
咳をどうしてもとめる事が出来ず、そんな晴矢の心配そうな声を聞く事になってしまった。ダメだ。ちゃんとしないと。
「大丈夫だよ……こんなの」
そう言って晴矢に微笑みかける。
すると晴矢は更に心配そうな表情になった。ダメだ。まるで、意味がない。
今までどうにか隠し通してきた風邪を今日ついに晴矢に悟られてしまい、サッカーの練習中にもかかわらず晴矢が俺を家まで送ってくれた……そして今は、その俺の家。晴矢はまだ帰らずに面倒を見てくれていた。
嬉しい……という気持ちもあるにはあるけれど、それより先に立つのが申し訳ない気持ちだったりする。
晴矢はずっと気負っているんだと思う。俺を極力一人にさせまいと。
それも全部……皆の前で、円堂君にあんな事を言ってからだ。言わなければ良かった、と。後悔だけならいくらでもできるのだけれど。
「……な、ヒロト。俺もう帰んなきゃいけねェけど……ちゃんと飯食えよ? ちゃんと薬飲めよ? ……ちゃんと、治せよ?」
一気にまくし立てた晴矢に、また精いっぱい微笑みかける。
「晴矢は心配性すぎるんだよ……。大丈夫、心配しないで」
今度の頬笑みはしっかり効いたらしい。晴矢も少しぎこちないながらも微笑んで。
……そう。心配する要因なんてない。……何も。
「じゃ……明日辛いようだったら学校休めよ、そしたら俺が来てやるから」
相変わらず心配が全開の言葉だけれど、それも晴矢の優しさだ。
二コリ、とただ笑って返す。
晴矢が帰るのを見送るために一度ベッドから出て、玄関口まで晴矢について行く。
晴矢は寝てろ、って言うけど見送る位しないと悪いよね。……ていうか……少しでも長く晴矢を、見ていたかった。本当は、それだけ。
「じゃあな、ヒロト……ちゃんと寝てろよ」
「うん……大丈夫だよ。バイバイ、晴矢……」
手を振ると晴矢も振り返してくれる。……優しい。そう、あいつは優しすぎるんだ……。
とりあえず寝室に戻り、ベッドに座る。
……もうこれで……いいだろう。
いい加減に、決着をつけてやろう……『ヒロト』との決着を。
決心は、きまってる。
ベッドから立ち上がり、自分の机に近づいてその中の引き出しを一つ開け、その中から一つ瓶を取り出す。
その瓶は茶色に輝き、中には黄色い粉末。
もう一度ベッドに腰掛けそれを見つめる。
「ゴホッ、ゴホ……」
……これは結構重度の風邪なのかもしれない……今となっては意味すらないけれど。
瓶の蓋を開ける。
黄色い粉末が、しっかりと見える。
これを飲めば、俺は……。否、恐怖はない。
瓶を口にやり、上を向いて。
粉がそのまま口に入りとてつもない息苦しさを感じるがしっかりと、粉末を飲み下した。
それから数秒——
「ゴホ、ゴホッ」
先程よりも強い咳。
……そして今回は、それに交じって吐血。
さらに咳と吐血は続き、俺の顎を血が伝って。
座っていられなくなりベッドに寝転ぶ。
ジワリ、と死の感覚を感じた。
それほど強い毒では無かった……だがあれだけ飲めば死ねるだろう。
だんだん、瞼が重く——
呼吸が、浅——
(これ以上、晴矢にあんな顔して欲しくなかったから。)
な ん だ こ れ
ヒロトは死んでますオチです^p^
以前描いた漫画の派生っぽい設定で書いたので死んでる筈です(
今回はそんなにマイナーじゃないですが下手したら照ヒロ(照美×ヒロト)とか書きだします誰か俺を止めてやって……((
では駄文失礼いたしましたorz