BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.132 )
- 日時: 2011/01/06 23:37
- 名前: つかの ◆QF5oszRdpY (ID: vcreLc9n)
人魚って歌上手いでしょ、だからリン♂レン♀…ここで書いても大丈夫か?
何故れんきゅんにょたにした…。
しかも冷めてるwwwwwwさーせnwww
#...人魚 [1]
『 こうして、お姫様は王子様と幸せに結婚しました。 』
——よくある物語の結末。
女の子が憧れる、"お姫様"だとか、"王子様"だとか。
今ではドレスだって憧れの一つに入ってる。
私は憧れない、かな。今だって恋話に付き合っているけど、半分聞き流してたり、大体聞いてる程度。
「でね、カイトが——」
「ミク姉は誰が好きなのよーっ。
気になるよねえ、メグ姉、メイ姉、レン姉!」
「——っていうか。私はレンちゃんの方が気になるよー?」
「へっ?」
「そういえば知らないなあー」
いやまあ、めいこ姉さんとか、めぐ姉さんはすっごく他から見てわかりやすい。というかカップルだし。
だからといって、彼氏のかいと兄さんとか、がく兄さんを取る気は無いし、好きでもない。
正直言って、ただの兄さんって感じしかしない。
「——いない、なあ」
「ええーっ?だってリンくんといつもお風呂一緒じゃない!」
「だって、双子だし、恋愛対象じゃ無いよ?」
「嘘ばっかー、絶対恋してる!」
「いないよ、いない。だから姉さんの好きな人を教えて?ね?」
むう、とした顔をするみく姉さん。こういう表情もできるし、歌も上手いからモテるんだろうなあ、なんて。
確かにりんは優しいし、強いし、良い相談相手だったり、メイクの技術もすごい良い。
皆から"格好良い"とモテてるし。こんな双子で悪いなあ、なんていう、罪悪感みたいのもあるし。
それに、りん好きな人いるって言ってた。
「姉さんは、みくお兄さんが好き?」
「……う……ん。好き。」
「そうなの!?でもー、兄妹愛っていいよねー、」
「そうよねー。運命って感じするわ!」
話を逸らすように、みく姉さんの好きな人へと話題を変えてみる。
一応、他人に関しては鋭い方だと言われたことがある。
——…りん、かぁ。
そういう意識をしたことはない。髪がさらさら、と言われるのも、りんのおかげ。
実際なら、梳かしたりしないし、乾かすのもドライヤーは使わない。
別に、その程度ならいい。でも、リンがいないと、私はきっと無理。
大切な片割れは、愛してるよ。——恋愛的ではなくて。
……もしかしたら、好きかもしれない、なあ。
.
「——こんな感じなんだけど、どうかな。りん。」
「ああ、上手くなってる。俺も負けてらんねえな、」
髪から微かに花の香りと綺麗な歌声。俺が愛する、"人魚姫"。
レンが俺を愛すれば、きっと、"禁断"とやらを犯してしまうのだろう。
代わりに、声が失われる?——嫌だね、それ。
「ん?りん?どうかした?」
「ああ、悪ぃ。平気。な、風呂入ろ。」
「ひゃっ…!冷たっ!手ぇ冷たい、りん」
ぴく、と驚いて、くしゃと笑う姿は、本当に可愛い。
「ねえ、りん」
「ん?痛いとこあったか?」
「違うの。歌歌いたいなって。ほら、デュエット」
「——そうだな。マスターに言ってみるか」
ちゃぷ、と広くもない風呂に、二人で入る。
俺等は体格的な差もなければ声の差もあまりない、顔だってそうだ。
双子の片割れに恋をしてさ、嬉しいと同時に、残酷だよね。
( 双子の片割れに恋をする、俺はおかしいですか )
( 片割れを妙に意識する、私はおかしいですか )
( "禁断"に縛られた哀れな人魚姫と王子様、 )
.
まだだ、まだ続くんだよ!人魚姫(←