BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re:  お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.134 )
日時: 2011/01/08 18:21
名前: ヴィオラ (ID: 6PSxBKjg)



          〜君の笑顔がお年玉〜


東京さんは元々同じクラスメートでロングの少しだけボサボサとした髪の毛にちょっと美形な感じの子、アイポッドとかが似合うんだけど現代物は妹ちゃんに取られちゃうことが多いらしい
それでも誰にもそんな愚痴も言わないでそれとなく皆に馴染んでいる東京さんが私は—

私は—


「・・・うわああぁぁ!!」

埼玉さんに追いかけられて走っていた東京さんにボーっとしていてゴツンと音を立ててぶつかった
謝ってみたけど声がしないし起き上がらないので顔のほうをのぞいてみると・・・
明らかに東京さんは意識がない。

というよりも驚いたのか少し失神みたいなのをしているらしい、埼玉さんの背後からゴーって変なオーラが見えた瞬間に

—私も意識がなかった。


『・・・愛・・・愛知さん。』

ここは何処なんだろうか・・・なんで私はここにいるんだろう
小さな花畑に私は・・・貴方と二人きり
らんらんるー☆
あれ?貴方って誰なんだろう・・・誰?


『愛知さん、どうしたの?東京だよ、私は。貴方と頭をぶつけて保健室に行った、二人きりになれてよかった。そういえば、私・・・
愛知さんのことが

      ・・・よ—』


—保健室

小さな個室に私と東京さんはいた
短い二つ結びの髪の毛が少しだけ乱れていて何が会ったのか分からないのだが部活の時間に遅れていることは分かっていた、もう二時間くらい寝ているけど東京さんは起きてなかった
二人だけだと夢じゃないからか緊張するというかドキドキする。

アノ夢の続きが気になるわけでもなかったけど思い出したら余計ドキドキしてしまう・・・
あの夢の続きの理想みたいに私も—

東京さんに『好き』って言ってもらえるのかな。

机にはバドミントン部からなのかケーキが箱に入っていた
そうか・・・今日は全ての部活が『感謝祭』みたいに盛り上がる日だったっけ?
—でも、東京さんの机の上にはグチャグチャになったメッセージカードや見たくないものがたくさんある
起きたらきっとションボリーするのかな・・・


「・・・ん?あ・・・ま、いっか。残酷なもんばっかしだけど、別に・・・って
愛知さんっ!?あ、なんか恥ずかしい所見せちゃった。」

「東京さん、ごめんなさい・・・」

「え?あ、いいんだよ。そうそう・・・



明けましておめでとう^^


・・・って遅いかな〜」

東京さんの笑顔って間近で見ると意外にカッコいいというか輝いている感じがするのは・・・きっと私が東京さんが好きだからでしょうか?
それとも尊敬とか憧れの存在になっているからかな・・・、
とりあえず机の上のぐちゃぐちゃを片付けた東京さんはこっちを見てきました
え?仲間になりたいのかな?ドラクエじゃないよね・・・?


「ケーキ、食べたいの?」

「うん、愛知さんも一緒に食べる?」

「え・・・あ・・・食べたくな「食べたいって顔してるから・・・

一緒に食べようか^^」


いつのまにかベッドから抜けてきたらしい東京さんは私のベッドに乗っかるとそのままごろりと私の上に乗っかるような感じになりました、
そして私がケーキを取るとフォークがなかったので置いて辺りを探してみると・・・
ケーキもフォークも東京さんが先に持っていた。

相当食べたかったんだなと思うけど
私は心臓の音が自分の耳で分かるくらいにドキドキしていた、
ケーキのてっぺんにある苺をフォークで刺した東京さんは私の口の近くへと近づける
緊張で口が開かない感じがした、気持ち悪い
やっと言葉が出た・・・


「・・・えと、東京さん・・・食べたがってたじゃないですか・・・
苺、あげます^^///」

「そう?じゃあ、ありがとね。」

苺を食べ終わった東京さんはケーキスポンジのほうまで食べておよそ半分くらいで私に渡してきました、そのまま私も食べると意外と美味しいケーキでした
というよりも東京さんが私の上から動かないので無理に足を動かそうと思っても東京さんがベットから落ちるのだけは嫌なので自分で言うことにした


「あの・・・足、動かしたいんだけど・・・」

「・・・よかったの?」

「へ?」

一回東京さんはベッドから降りて隣のベッドに移りました
急に足の上が軽くなったので少しだけ足がしびれていた、東京さんはそのまままた降りると私の返答に大変な答えを出してきた
困ったというよりも一瞬グラリと感覚が変わったような感じになった
少しだけ気持ち悪い


「・・・間接キス・・・したんだよ?」

「・・・い、いいんですっ///」

感覚じゃなくてコッチの返答までおかしくなってきた
『キス』なんていうワードを聞いたからか顔が真っ赤になっちゃったし・・・・
東京さんとキスなんてしないのかと思った
そして自分が間接キスをしたことは初めてだと思うから少しなれない気持ちになったのだと思った。

そしてそのままベットを降りた東京さんは魔法の言葉のように私に問いかけた


「私と・・・間接より・・・直接がやりたかったかな///」

「・・・えっ///」

と言った瞬間に私は東京さんにキスをされていました
ファーストキスがまさかの東京さんになるとは思わなかったし、正直驚いていた
私と東京さんしかいなかった。
この個室の世界では・・・


「・・・ご、めんね・・・こういうの初めてで///」

「ふえぇ・・・泣かないでよ、私は・・・」

東京さんは涙を流した
多分人の前で涙を流すことはそんなにはないと思われる東京さんは残酷なものを見ても泣かなかったのに私とのキスで泣いていた、
泣かれても困った私はどう励まそうかと少しだけ言葉をとめました
まだ告白は早い そんな声が聞こえた気がした。


「・・・貴方の笑顔が私は好きですから。」

「・・・そう。ありがとさん^^」

キラリとまた輝いた笑顔は私の新年のお年玉と同じくらい嬉しいものなのかもしれません、だから・・・

私と貴方で二人の世界をいつか作ってみたい
そう思った

                             終わり