BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.153 )
- 日時: 2011/01/23 23:39
- 名前: つかの ◆QF5oszRdpY (ID: 0Flu7nov)
これからねるちゃんが悪くなる予定。
ねるふぁんごめん
#...人魚[2]
お姫様ってさ、結局哀れよね。
最後報われるけど、人魚だって白雪だって、声出なくなったり、眠ってしまったり。
王子様がいるから憧れるだけ、と語る私は冷めてるなぁって。
デュエットのテーマは人魚姫。
哀れな姫様の末路は、泡になってしまうこと。
泡になる瞬間を見てしまった王子様は、とても悲しみ、会いたいなどとの声をあげる。
ざっくりと内容を言うと、そんな感じ。
えっと、いわゆる悲恋ってのをますたーはやりたいようで。
「れん。聞いてんのかよ。」
「あ、ますたー。何か変なとこあった?」
「——んー、やっぱ恋してないからか。
なんつーの?こう、気持ちが入ってないんだよ、今まで以上に」
ますたーはその不良さがある整った顔を少し歪め、"こう"と手で何かを表す。
んー、確かに私は恋してないし、悲しさなんてわかんない。
「少しでも共感できるように、感情が伝わるようにしてえんだよなあ。」
「りんはどーなの。私ばっかり。」
「あ?りんはすっげーできてる。
多分、片思いしっうお!」
口を押えに来たのは、りん。
りんにとっちゃグットタイミングだっただろうけど、私は知りたかったなあ。
——りんの歌声の評価が。
「っ!おいマスター!
ったく、仕事すると思えばこれかよ。」
「んぐぐっ…」
苦しいっ!と悲痛を上げ、悪ぃと言い手を放す。
——りんが、片思い。
あれ、なんでだろ。
胸が少し痛む。……冬だし、風邪かな。
——ばっか、私!りんの恋応援しなくちゃ、歌上手くならなきゃ!風邪じゃない!りんに負けてられないっ。
「りんの好きな子って誰なのー?」
「……。金髪の子、とだけな」
ずるいっ、と言おうとした時に被さる声。
「りんくーん!」と呼ぶ声は、多分、ねる姉さんの声。
——ああ、わかった。
金髪で、可愛くて、りんにお似合いの、彼女。
「…ああ、ネルか」
「何よ。ネルかって。折角来てあげたじゃないの」
そう楽しげに話す様子を景色の様に眺める。
なんだろ、コレ。
憎たらしいとか嫉妬とかじゃないの、私のなのに、っていうのでもない。
——もやもや、もやもや。
多分、何処かで。
"好きな子"が私であって欲しいな、って思ってたんだろうな。
……私、今変なこと言ったような。
「ン、レン!」
「っう!?ど、どうしたの、りん。
……あ。みく姉さんが呼んでるから行くねっ?お邪魔でしょ、私」
みく姉さんが呼んでたのは事実。
本当に待ち合わせがあって、今夜もガールズトーク…、恋バナ。
弱い力で握られてた腕を振り払い、そこから"逃げる"。
( 私は恋から逃げたい、現実逃避 )
( 俺は恋から逃げたい、現実逃避 )
おや…長編だし連投になりかねぬし人魚何処ェ…