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- Re: お正月企画 //薔薇百合作品(オリ版権問わず)募集中!! ( No.157 )
- 日時: 2011/01/28 20:01
- 名前: 祐希 (ID: xJuDA4mk)
▼... 寝正月【銀魂:土方×沖田】
大晦日、深夜。
真選組屯所内。
むさ苦しい男ばかりの正月とはいかがなものだろうか。
実際、酒は転がり、服も転がり、ときには下着まで転がり。
言葉では表しきれないほどの惨状。
——そんな感じだった。
その中で、雰囲気がことさら違う者が2人。
副長と一番隊長。——言うまでもなく、土方と沖田だ。
「土方さぁーん、今年こそは俺の犬になってくれるんでしょーねィ」
「誰がなるかってんだ」
「えー。じゃ、奴隷になりなせェ」
「ハードル上がってんじゃねーか! バカかオメーは! 俺は犬にも奴隷にもならねーよ!!」
——どうやら、違うように見えるのは見た目だけで、会話は全く変わっていない。
——いや、変わったことはあった。
皆が知っている通り、酒好きの沖田が、宴会モードだというのに全く飲んでいない。
これは、極めて稀なことだった。
「総悟。酒飲まねぇのか? あっちに鬼嫁放り投げられてんぞ」
「いいんでさァ。今日は飲まねーんです」
「珍しいこともあるもんだな。この前の宴会であんだけ騒いでたやつが」
よく言うぜ、と続けようとしたのだろう。
そんな土方の台詞は、沖田のありえない行動によって遮られた。
——土方の背中に、重みがかかる。
沖田が、寄りかかって来たのだ。それも、後ろから抱きつくように。
「そ、総悟? お前、どうし」
「ひじかたさ・・・俺、もう限界・・・。眠ぃ・・・から、年明ける前に・・・起こして、下せ・・・」
そこまで言って、沖田は眠ってしまった。
細い寝息を背中で感じて、土方は苦笑する。
「ったく・・・ガキだな」
そう言って、机に頬杖をついた。
けたたましい、アラームの音が鳴る。
朝を伝えるその音に。
正月を 寝てむかえたことに気がついた土方だった。
* * *
(あ、悪ィ総悟。俺も寝ちまった)
(……今死.ね土方ああああああ!!)