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Re: 【薔薇百合短編募集中!】 クリスマス企画 【オリ版権問わず】 ( No.43 )
日時: 2010/12/11 18:42
名前: 刻鎖 ◆KokuskA/To (ID: aYwQGfB6)

 レビィ×アリエスちゃんですw
 アリエス可愛いよね、アリエス愛してる、アリエスぅ!

 * *



■飾りきらきら



 ——街はいつもより賑わっていた。クリスマスツリーの飾り付けをする人や、デートやパーティの約束をする人などで妖精の尻尾もいつもの数倍はうるさい。

 いつもなら、ルーシィはパーティの約束をする側にいるはずだったのだが、今回はツリーの飾り付けに挑戦していた。
 だが、どうしてもレビィが邪魔だ。

 本当に言ってしまえば鬱陶しいくらいに。

「ミラさんと話してて」

 そういってもわずか数分でこちらに戻ってきてしまう。

「モテモテなんだよねー」

 確かにミラの周りには人がよく集まっている。
 ルーシィはため息をついた。そして、腰に下げている鍵に手を伸ばす。

「開け、白羊宮の扉! アリエス!!」

 ルーシィが呼んだのはアリエス。ルーシィの頼みなら仕方ないとレビィの世話係を快く引き受けたアリエスに、ルーシィは少し涙ぐんだという。



 そしてそれから今に至る。

「ふーん、あなたがルーちゃんの精霊?」
「は、はい……」

 興味津々、好奇な目で見上げられるアリエスは、正直さきほど引き受けてしまったことに後悔していた。

(でも、閉門しちゃったら……)

 心優しい精霊に所有者もまた涙したという。


「髪の色はナツと一緒なのね〜」

「お、お胸大っきー……」

「もこもこ気持ちいい〜っ!」

 それから抱きつかれたり頭を撫でられたり胸をもまれたり……アリエスは精霊界に帰りたくてしょうがなかった。

「あ、あの……っ」

 ついに帰ろうとしたとき、レビィがそっとアリエスの角に触れた。


「可愛いでしょ?」

 よく状況が分からず混乱してるアリエスに、レビィが手鏡をそっと渡す。
 アリエスの角には、銀色に輝く小さなベルの飾りが、赤いリボンで結ばれていた。

「え……?」
「これ、ルーちゃんに貰ったの。ツリーの飾りだったんだけどね」

 にっこり微笑むレビィに、アリエスはまだ驚いていた。
 が、やがてアリエスも微笑み返し、さきほどまでの「帰りたい」という気持ちも消えてしまった。



「ありがとう……ございま、す……」
「どういたしましてっ」