BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【薔薇百合短編募集中!】 クリスマス企画 【オリ版権問わず】 ( No.49 )
日時: 2010/12/15 20:11
名前: 刻鎖 ◆KokuskA/To (ID: aYwQGfB6)

 注意:アクエリアスちゃんがツンデレっぽいです。

 * *


■小さな証



『あくえりあすー! これつけてみてー』
『はっ、ふざけるのも大概にしな。誰がそんなもん……』
『——ぜったいにあうから!』
『……』


 * *


 夢を見た。
 まだ、アクエリアスにデレ要素のあったときの……というか、まだあたしが屋敷にいたころの。

 ママから初めてもらった鍵……精霊。
 それがアクエリアスだった。

 あのときは嬉しくて嬉しくて、小さな湖(もちろん敷地内だろうね、ルーシィは)でしょっちゅう呼び出してた。ときどきは魔力が少なくなっちゃって、倒れたこともあった。——まあ、その度にアクエリアスがママに伝えてくれたんだけど。

 人生で初めてアクエリアスにお願いをしたことがあった。

 それが、〝髪飾り〟をつけろ、というもの。
 青色だけどアクエリアスの髪の色よりも少し濃くて、貝がらのデザイン。拳くらいの大きさのだった気がする。


(確か……)

 気づけば、足は机に向かっていた。
 引き出しの中を探る。

「あっ」

 在った。ほんの少しほこりを被っているが、綺麗な青色だ。

 ルーシィは薄っすら微笑みながら、その髪飾りをぎゅっと抱きしめた。




( それは、2人の過去の小さな証 )