BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 小さくて大きい、君の背中。 【BL】 ( No.23 )
日時: 2010/12/23 16:06
名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: iGvI5nur)

第6話

「れーたー」

「あ、辰也」

休み時間になったほんの10秒後に辰也とかいう奴が来た。
…謎のスピードだ。

「どうした?辰也。」
「数学の教科書忘れた。貸して。」
「…恥ずかしいからダメ。」

恥ずかしいってなんだ。
つかなんで俺は今聞き耳を立てているんだ。
………恥ずかしいって、アレのことか。

「なんで数学の教科書が恥ずかしいかな。」
「いっ、いや…なんとなく…?プライドというか…」

こういう時だけはもごもごと…秀才って訳分かんねえ。
つーか別に恥ずかしくないだろ、どう考えても。
教科書に公式のポイント書き込んだだけだし。


「まあ、なんかよく分かんないけど分かった。
つか普通ハッキリ言うか?“恥ずかしいから”って。」

辰也が頭を掻きながら言う。
…そういえば俺、辰也の名字知らん。
いきなり名前呼び捨てって…どんだけ馴れ馴れしいんだよ。

ん、なんかこっち向いた。
てゆーか凄く自然な流れで目が合った。


「青井君っ!」

「…ん」

「数学の教科書貸してー」

「…別に構わない。ちょっと待って。」

高校入って一つ分かった。
俺は眠いと人格が変わる…らしい。自己分析によって出た事。

「ん。汚すなよ」
「ありがとーwじゃ、次の授業終わったら返しにくるわ」
「20秒以内でな。」
「∑が、頑張りますっ!?」

ふん。
長沼も面白いが辰也も面白そうだな。

「じゃ、予鈴鳴りそうだから。」
「おお、じゃあな」




「__長沼。」
「ん?なに?」
「辰也?の名字教えて。」

「…気になるの?」
「?まだよく知りもしないのに、いきなり名前呼び捨てすんのはアレだろ?」

「…そう。」

??
なんだコイツ。