BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- フラン×ベルフェゴール (復活) ※雲雀リク ( No.142 )
- 日時: 2011/07/31 16:52
- 名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: JkVnDcbg)
- プロフ: ヴァリアーは隊員全員7ヶ国語話せるんだぜ。惚れるわ。
【ボンゴレファミリー、闇の独立暗.殺.部隊 ヴァリアー。
失敗したら即処刑が掟のヴァリアーの頂点である“幹部”は、十数年前にボンゴレ史上最大のクーデターを起こした過去がある。
任務の成功率は100%、また悪魔の所業とも思わせる殺.しの能力高さ故畏怖を込めヴァリアークオリティと呼ばれている。
ヴァリアーとは、裏社会の人間は誰もが知り、誰もが恐れる最恐の集団である。】
これだけだととても恐ろしく感じるが、彼らだって生き物なのだ。
恋愛だって普通にする。
例えば、
「ベールせんぱーい」
「うるっせえ、跳ぶな蛙っ」
「げろっ」
あそこの金髪の青年と、蛙の被り物を被った青年のように。
*
「先輩、そのすぐナイフ投げるのやめませんー?」
「お前がその変な近寄り方しなけりゃ投げねーよ!」
「普通に歩いて近寄っても投げてくるじゃないですかー」
この2人。ヴァリアーの天才、嵐の守護者ベルフェゴールと、最近ヴァリアーに入隊し、一気に幹部の座まで上ってきた底知れぬ術師、霧の守護者フラン。彼らは今、突然抱きついたフランとそれに驚いてナイフを投げつけたベルのどちらも非を認めぬ口論をしていた。
口論とは言っても、ただベルフェーゴール——ベルの言葉の揚げ足取りをフランがしているだけであり、完全にベルが不利な位置にいるのだが。
毒舌に定評のあるフランは、どんどんベルを追い詰めていった。
「俺マジお前のこと嫌いだから」
ベルはついに言葉を失い、心にもない言葉を紡いだ。
そのままベルは踵を返し、歩いていく。
なんとも辛そうな顔をして。
泣き出しそうな顔をして。
走り出しそうなのを、格好悪いからと必至に我慢して。
そんなベルに、フランはいつもの無感情そうな声で
「べーるせんぱーい」
そう言って抱きついた。
フランの腕が、ベルの細い腰に巻きつく。
そして、ベルの顔と自分の顔を近づける。
長い前髪に隠れてよく見えないが、至近距離で見ているフランには彼の心情が分かっているのだろうか。
ベルは一瞬動けなくなるが、
「うるっせえ、跳ぶな蛙っ」
「げろっ」
驚きより照れの方が大きかった為、即座にフランから離れナイフを投げつけた。
それはフランの背中に命中。
蛙の被り物をしている故のキャラ作りか、フランは蛙を思わせる変な悲鳴を上げる。
この状況、まさしくデジャヴ。
これで7回目だ。
(だって、ベル先輩が何度やっても同じ反応を見せるから。)
(面白くて、ついやっちゃうんですよ)
ベルフェゴール。
裏社会の人間の誰もが恐れる、独立暗殺部隊ヴァリアーに所属する嵐属性の天才。
そんな彼だが、後輩であり術師であるフランにはいつも一歩及ばない。
(戦闘能力も身体能力も、俺の方が上なのに)
(何でこーいう時だけは 勝てねーんだよ)
それ、
≪バカだから≫
じゃないの?