BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- 高杉総愛され (銀魂) ※高誕! ( No.159 )
- 日時: 2011/08/10 10:47
- 名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: xSa07PBj)
- プロフ: 高杉 Happy birthday!
≪ 8月10日 ≫
「また子」
「はいっス!」
今日は8/10。晋助様のお誕生日。
なのに晋助様には、少しも浮かれた様子はなく。
むしろ、何も感じていないように見えた。
折角、皆でお祝いしようと思ったのに、晋助様はさっきから
「幕府の犬ども、あいつら——」
窓から江戸を眺めては徳川軍だの真選組だの桂だの万事屋だの、そんな話をしている。
「晋助」
「万斉・・・どうした」
「飯の用意が出来た。呼びに来ただけでござるよ」
「今行く」
早ッ!!
晋助様の脳には、早くも【江戸<飯】の図式が成り立った。
恐るべし、河上先輩。
*
『お誕生日、おめでとうございます!高杉さん!』
「・・・は?」
晋助様がいつも食事なさっているところへ着くと同時に、私らは皆でそう言った。
晋助様、固まってる。今日が何日か、それから、自分の誕生日まで忘れていたみたい。
河上先輩の方を何か言いたげに睨んだ晋助様は、河上先輩の普段見せない笑顔に何も言えなくなった。
多分、あの顔は(どういうつもりだ)とかだと思う。
サプライズに少し腹を立てていた様子の晋助様は、正直私もよく覚えてない平隊士に囲まれ、
「高杉さん、おめでとうございます!」
「おめでとうございます!」
「おめでとうございます、高杉さん!」
その勢いに珍しく押されて何も言えずに目を見開いて困惑していた。
・・・ちょっと可愛い。
そう思ってしまうのは、きっと私が晋助様のことが大好きだからとか、それだけじゃない。
でも、それもあるかもしれない。
・・・だって、河上先輩がさっきから武市先輩が幼女を見ているような目で晋助様を見ているから。
何この人、掴みどころはないけど変なだけだから今までやってこれたけど・・・
・・・え、気持ち悪っ。
「河上先輩、晋助様可愛がるのはいいっスけど・・・鼻の下伸びてますよ?」
「・・・ん、おっと」
河上先輩は鼻から下を手で覆い隠すようにして、そのまま晋助様を見続けていた。
ちょっと性的な犯罪を犯しそうな目をしているけど、まあ今日は許そう。
だって、今日の晋助様は・・・少し幸せそうだから。
河上先輩は、それが嬉しいんだと思う。
__あ、晋助様がちょっと困り気味に笑った。
__あ、河上先輩が晋助様のところにいつの間にか。
__そして、晋助様の腕を掴んで?
__ダッシュで逃走・・・と。
…………………あの変態サングラス。
「河上先輩ィィィィイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!」
やっぱり、なんか実際に犯しそうだから許さない。