BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

#【要×(+)悠太】(君僕) ( No.176 )
日時: 2011/10/26 18:02
名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: LsxQHR/F)
プロフ: この前可愛い男子高校生が帰路デートしてたの見て

「あー……やべー、結構降ってんなー……」

「んー……どうしようかな……」

「ん?」
「ん……」


「「……あ。」」



≪ 放課後アンブレラ ≫




「……よう、悠太」
「何してんの、要。 …傘は」
「…あー……ない。 お前は?」
「……見ての通り、です」

「「…………はぁ……」」


「お前、祐希は?」
「先に帰ってもらった。 俺が部活始める頃には、もう降りそうだったから。
 要は? 生徒会?」
「ああ……まあな」
「そう…生徒副会長は大変ですねー」
「嫌味っぽく言うなよ、お前……
 ん、今日部活あったってんなら、春はどうしたんだ?」
「ああ、春は今日用事があったみたいで、部活休んで帰った」
「そうか……」


「「………………」」

「なあ、どうするよ」
「ん?」
「だぁーかーら、帰り。
 流石に雨止むまで待ってるのも……」
「んー……そうだね。 でも傘もないしなあ……。
 要はどうする? 走って帰る?」
「どうすっかなー……あ、お前祐希に電話して、傘持ってきてもらうとかって出来ねえの?」
「そしたら俺は帰れるけど、多分祐希、傘一本しか持ってこないよ。
 それに…… …祐希、今日はゲームやるから忙しいらしいし」
「お前弟に甘すぎだろ」

「「……………………」」


「…どうすっか」
「…どうしましょうか」

「あれ? 塚原くんと浅羽くん。
 どうしたの?」

「え、あ………東先生」
「あ…もしかして、傘ないの? ちょっと待ってて」
「あ、東先生… 行っちゃった」


「……はぁ…なんか、雨足更に強まってきたな」
「ん…。 そういえば、今何時?」
「あ? あー……ちょっと待て。 ……あー、6時」
「6時? その時計あってる?」
「…じゃーお前も腕時計なり携帯なり確認しろよ」
「…あ、ほんとだ。 ってことは……20分はここで雨見てたんだ」
「おー……」


「「…………………………」」




「塚原くん、浅羽くん」
「東先生」
「ごめん、職員室に傘取りに行ってたんだけど、無くって…
 はい、俺の傘使って」
「え…でも、東先生……」
「俺は大丈夫。あきらの傘にでも入っていくよ。
 今ちょうど来てて、あいつ雨降り出してから出たらしいから傘あるんだ」
「はあ……じゃあ、すみません」
「ありがとうございます…」
「はい。 気をつけてね」
「はい」





             *


「東先生いてよかったね」
「…おー」
「…………ねえ、要。 傘、こっち寄せなくてもいいよ」
「や、こっち寄せると祐希に何か言われそうだしな……」
「…そ。   (どっちにしろ何かしら言われるだろうけどなあ……)」
「はぁ…。 なんか、余計な時間食っちまったなぁ……」
「ふふ……まあいいじゃないですか。 たまにはこんな放課後も。」
「…まあ、な」








「…放課後で俺たち二人っきりっていうの、新鮮だよね。
 折角だし、どっか寄ってく?」
「……おー…」
「…コンビニで傘もう一本買ってこようか?」
「いやっ……、それは…いい、かな」
「…そう」


               *




(要、それ ひとくちちょうだい)
(あ? …ほら)