BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 銀魂中心−版権雑食小説/【HAYA音(うたプリ)うp】 ( No.200 )
- 日時: 2011/11/16 23:02
- 名前: つんさど ◆GAcxLZeYnw (ID: y5qheDIH)
- プロフ: http://shindanmaker.com/83618
今日の神のお告げ。
【つんさどは『大石×菊丸→ベッドで攻めが病んでいるシリアスな絵を描(書)いて下さい】
黄金ペアで病みシリアス書くとはな……まず病みとか書いたことねえ。
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清潔感漂う白いカーテンから、真っ白な光が落ちた。
「お、大石…………」
同じく真っ白なベッドで、一人の男が横たわっていた。
名を呼ばれた男、大石秀一郎。
テニスの名門校、青春学園中等部のテニス部副部長を務め、青学の母とも呼ばれる青学の良心的な存在。
そんな彼の精神状態は、今どん底にあった。
そして皮肉なことにも、その日の空に曇った様子は一切無かった。
まるで、天が二人を嘲笑うように——。
彼の瞳は、この世のものならざるもののように冷たく、鋭かった。
≪ Reset ≫
遡ること、二日前。
いつものように家を出、
いつものように家の前の通路を歩き、
いつものように、惜しくも赤信号に変わりそうな交差点へと行き着いたとき。
子供が一人、躓いた。
既に信号は赤かった。
角を曲がろうとする車の姿が確認できた。
「ッ……!!!!」
持っていた荷物を放り投げ、一目散に走り出す。
間に合え、その一心で。
緊張感なくゆっくりと立ち上がった少女。
今にも泣き出しそうな彼女に、そこを退こうといった考えは浮かばないようにみられる。
白い乗用車は、もうそこにいた。
「うぁぁああぁぁああぁぁああああぁぁぁああぁッッッ!!!!」
ドンッ!!
鈍い音を立てて、乗用車は数メートル先に止まった。
劈く悲鳴と、血の色。少女の怯える瞳に、力の入らない己の体。
どうやら少女は、自分が弾き出したようだ。
擦り傷はあるものの、大きな怪我はないらしい。
痛い。
痛い。
痛い。
その感情が脳内を侵食し、彼に心身共々更なる痛みが苛む。
真っ青な空を映し、閉じ行く瞼。
意識は次第に薄れていった。
「英二ッ! 英二ッッ!!! 英二ィィィィィイイイイイイッッ!!!!!」
*
「大石……大丈夫、大丈夫だから……」
英二、そう呼ばれた男。青春学園中等部テニス部3年、菊丸英二。
大石秀一郎と組むダブルスは“黄金ペア”と呼ばれ、青学最強と謳われている。
菊丸は大石に、何度も何度も大丈夫と声を掛け続ける。
それでも尚、大石の瞳に光は戻ってこない。
「大丈夫、俺は大丈夫だよ大石…………」
菊丸の顔に、段々と不安の色が見え始めた。
そんな菊丸の様子に、大石はぴくりと眉を動かす。
「大丈夫だから……大石……そんな顔、しないで……」
ついには菊丸からも、目から雫が溢れ出た。
「ごめんな、英二。」