BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【創作とか版権とか】がらくた集め、【BLとかGL】 ( No.102 )
- 日時: 2011/06/21 18:07
- 名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)
【!ステップ!/曲解釈/GL/VOCALOID/ミクルカ/ワールズエンド・ダンスホール】
—————Shall We Dance?
「一歩ずつ踏み出しましょうよ?」
そう言った貴女の言葉も笑顔も、貴女が語った愛も、全て、嘘なの?
あの人みたいに、消えるの。嫌だ。私は貴女を、本当にあいしてるのに。
ギィィイイイィイィイィィィイ!
耳を劈くその音。目の前で、境界線の上で倒れる貴方。どうして。
「・・・ぁ・・・」
どうして私を庇ったの。
上手く声が出せない。声帯が震え声を押し出そうとする。動かし難い右手を無理矢理貴方に伸ばす。
貴方の瞳が私を捉えた。目が細められた。愛しい、とでも言うように。
涙が出た。貴方は、私を愛してくれていたの。頭の中が、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜられた。
祭壇に祀られた貴方。やっぱり、声は出なかった。
祭壇の上で踊るカンジョウ=感情<かんじょう>。
呆然とした。信じられなかった。
「アナタの心の穴、ワタシが埋めたげる!」
手を差し出した貴女。私は貴女の手を取った。貴女は私を引っ張った。
私は貴女を抱き締めた。貴女は囁いた。
「ワタシはアナタのこと全部知ってるから」
貴女が耳元で笑う音がした。
「アナタの笑い声は鈴みたいで可愛い」
無邪気に微笑んだ貴女。それに私はクスクスと笑う。
「そう、それ!」
私は怒りを隠す時か嬉しい時にこの笑い方をするのよ?
いつも私は気持ちと表情が矛盾する。そんなのちっとも楽しくないのに!
でも何故か、貴女と居る時はそれが無いの。
「今日は踊ろうか!」
貴女が差し出した。貴女の眩しさに、少しだけクラッとした。
くる
くる
くるくるり、
回る世界に酔う。
とある最終電車。私は貴女と揺れる。
がたん、ごとん、
睡魔に襲われれば心地よく聞こえるその音。貴女が私の肩に凭れ掛かる。
貴女は今にも目を閉じそうだった。いつの間にか上がった口角。
それを羨ましそうに見ていた傍観者<あの人>。
今日はなんだかいつもと違った。
「見つかんない・・・どうして・・・どこ、どこ・・・!」
狂ったように私は自分の部屋を荒らす。だって、無いの。
あの人との写真が。アルバムが。あの人と一緒に居た証が。
「どこ・・・!」
何度探しても、ない。仕舞っていた筈の場所にもない。
隅から隅まで探した。なのに。ない。どうしてないの?
「何を探してるの?」
後ろから、私を嘲笑うような声色で話しかけられた。
私は振り返る。そこには、貴女が居た。貴女の纏う雰囲気がいつもとは違う。ビクリと肩が跳ねた。
にこにこといつも通り笑う貴女。それでも、目は笑っていなかった。それを隠すように、瞼が閉じられた。
もしかしたら、アルバムがどこにあるか知っているかもしれない。
私は怯える自分を隠し、貴女に訊いた。
「・・・あの人と私の、・・・アルバムがどこにあるか知らない・・・?」
そう訊いた瞬間。貴女の纏う雰囲気は、殺気へと変わっていった。
燃やされた思い出。
「やだ・・・ッ、離して・・・!」
体の何処かが、これからの私達を予想して、警告音を鳴らす。
此処は確か、貴女が働いている会社。・・・の屋上。冷たい風が髪をさらって行く。
離して、離して、と何度も言った。でも、腕を掴む力はどんどんと強くなって行くだけで。
貴女は、私を抱き締めた。貴女越しに見える風景は、とても綺麗だった。
私から貴女は離れた。そして言う。
「Shall We Dance?」
これが最後の選択肢。貴女と私に残された最後の選択肢。
「Shall We Dance!」
落ちる感覚は今まで感じたことのないものだった。
くるくるくるり、落ちて行く。風と一つになったみたいで。
貴女と手を繋いで抱き締め合ったまま、落ちて行く。
その間に思い出すのは貴女との思い出。焼かれた思い出などとうに忘れた。
貴女と目が合った。そして微笑み合う。
そして、次に来る衝撃。
(パッとフラッと) (消えちゃう二人)
【GAME OVER!】
久々にこういう曲解釈書きました!
なんか全ての気力を使い果たした気分です・・・orz
なんとなく曲と違う気もしなくないですが。
とりあえずこれがぜんくの本気です。
この程度かよwwと言いたい気持ちが痛い程わかります^p^
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
追記
誤字脱字修正。