BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【これが噂の】がらくた集め、【大スランプ】 ( No.180 )
日時: 2011/09/12 20:50
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)


 ハートの女王様が好き過ぎて溜まらない。
 以前やったアリスパロとは別物。

【Solitude/BL/不思議の国のアリス/泣き虫で病んでるぼっち女王←三月兎+帽子屋+ハートの王様】







 みんな、おれからはなれていった。
 おれはもう、いらないのかな?












「・・・ッ、ひとり、なんかやだ・・・もう、あの頃になんか戻りたくない・・・」

 ひとり、ベッドの上で、毛布を被り丸くなって泣く。溢れ出す涙を止めたくても、止まらない。
 小さい頃を思い出す。お母様もお父様も、成績の良いおれしか見てなかった、あの頃。
 お母様もお父様も、死んだ。おれが、殺した。処刑させた。だって、おれを見てくれないんだもの。
 ありのままの、おれを。

「おれの所為じゃない・・・おれ、は悪くない・・・ッ・・・!」

 後悔したのは、だれ。










「アリス、可愛いね」

 そうやって俺は嘘を吐く。女王を一人にさせる為に。孤独になった女王を慰めて。
 女王は俺のもので、恋人で。
 そうすれば晴れてハッピーエンド!

「ねえ、そうでしょう?」
「だろっ!俺可愛いだろ!?」

 君になんか、言ってないよ。










「女王、・・・大丈夫ですか」

 大丈夫じゃないなんて、知ってる癖に訊く。そんな僕は卑怯で。
 誰よりも女王のことを知ってる。誰よりも女王のことを愛してる。

「・・・っ帽子屋・・・!やだ、ひとりは、やだよう・・・!」

 ぼろぼろと涙を零す女王。輪郭に手を合わせ、目尻から零れ出す涙を拭う。

「大丈夫ですよ。・・・僕が、居ますから」

 ふたりぼっちなら、寂しくないでしょう?








「・・・、は?」
「・・・っ女王が、処刑されるんだって」

 唇を噛み締めてそう言った三月兎。掌に爪を立てた拳からは、血が溢れ出ていた。痛そう。
 ああ、今はそんなことはどうでもいい。女王の処刑について考えなければ。
 何か、策は。

「私に任せなよ」

 そう笑んだ彼に、何度助けられたことか。









「この処刑はね、私が許可なんてしていないただの一揆さ」

 だから、安心して。
 耳元で優しい声がした。それに安心してしまうおれは、単純。
 腫れた目元を、王が親指で撫でた。それがくすぐったくてん、と声を漏らす。

「可愛いね、」

 ふ、と笑った音がした。
 その瞬間落ちる意識。










「女王を*せ!*せ!」

 国民のコールが、牢屋の外から聞こえた。そして蘇る。あの、こえ。

<出来損ないなんて要らないわ!*してしまいなさい!>
<お前みたいな屑は要らない!*せ!>









                        *せ!










「・・・ぁ、あ゛、・・・」

 怖い。怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いッ!

「あ、ああ゛あッ・・・いやだ、しにたくない・・・!*さないで、」

 殺さないで!










 目の前には、二日前に焼け消えたハートの国。
 女王は、助かった。三月兎が牢屋から助け出した。そして、帽子屋がハートの国を焼き払った。
 すべて、消した。あの子の記憶も、すべて。

「ねえ、おれは今、幸せだよ・・・」

 そう笑うあの子は、もうSolitudeなんかじゃなかった。






 (きっとこれで、) (ハッピーエンド)

     【Fin.】

 Solitude=一人ぼっち

 ハートの女王が好き過ぎて。
 アリスに皆を奪われて、女王は泣いているといいです。
 というかスランプきつい。しにそう。
 今回のスランプ長いなー・・・





 ここまで読んでくださって、ありがとうございました!