BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【ブログ】がらくた集め、【始めました!】 ( No.258 )
日時: 2012/06/30 21:54
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)


委員長 斎藤/サイトウ

【ああ、アア、嗚呼。/創作/BL/脇役/風紀委員長×会長】










「・・・っ、!」

 ぼろぼろ。
 涙は溢れ出す。泣きたくないのに。こんなやつの前で、泣きたくないのに。なんで泣いてるんだ、俺。

「・・・泣けばいい。全部、吐き出せばいい」

 いつもは俺に文句言ったり、からかったりしかしないくせに。

「俺が、受け止めてやるから」

 なんでこんな時だけ、

「—————泣け」

 なんでこんな時だけ優しいんだコイツは。










 俺を除く生徒会役員共が仕事をしなくなって、三週間が経った。
 減ったのはあいつらへの信頼と俺の睡眠時間、体重。増えたのは生徒会の仕事とストレス。
 ああ、今すぐに生徒会を辞めてしまいたい。
 何度そう思ったことか。でも、俺が仕事をやめてしまえば、困るのはこの学園の生徒たちだ。
 そうだ。俺は、あいつらの為に仕事をしているわけじゃない。生徒のためにしているんだ。
 ・・・なんて思うけど、頭の何処かでは期待してるんだ。あいつらが戻ってきてくれるって、あの頃の関係に戻れるって。
 でも、そんな期待はあの転入生と楽しげに話すあいつらを見ていつもぼろぼろになる。消えていく。
 ああもう、駄目だ。この期待は、何度壊されたのだろう。俺は、何度あいつらにチャンスを与えたのだろう。頭が痛くなる。

 ああ、ああ、ああ。

 やめたい。泣きたい。今すぐに。
 でも、あいつらがいつ来るかわからない生徒会室で泣いたりなんかしたら駄目だ。
 泣きたいのをぐっとこらえ、仕事を再開する。
 あいつらは生徒会室に、仕事をするわけでもないのに来るんだ。何もかもをブチ壊した転入生と、来るんだ。
 お菓子を食べて楽しそうに談笑して転入生を口説いて注意する俺を冷たい目で見て帰っていく。
 あんな、あんな目を向けられて、俺はどうすれば良いんだ。
 知ってる。知ってるさ。ここに、俺の居場所なんてないこと。知ってるんだ。
 でも、もう少しだけ待ちたい。きっと、きっと。

「戻ってきてくれる・・・」

 そんな願いにも似た呟きは、生徒会室の静寂に混じって消えていった。
 その呟きが残したのは、虚しさだった。










「・・・書類だ」
「お前にはノックをするという常識もないのか?」

 いつもみたいに俺に文句を言ってくる風紀委員長、斎藤。
 こいつの態度にはいつも苛々する、けど。
 あいつらとは違って変わらない態度に、じんと目が熱くなった。

「・・・あ゛?・・・っおい、なに泣いて・・・」

 斎藤に言われて、初めて気付いた。
 ああ、俺、泣いてるんだ。いつもは苛々する斎藤の態度で、なんで俺は感動して泣いてるんだ。
 そんなに俺は追い詰められていたのか。

 ああ、ああ、ああ。

 目から頭へと熱さが広がっていく。麻痺していくような感覚になる、その熱。
 斎藤の態度に感動して、斎藤の前で泣いて。

「・・・・・・よくわかんねえけどよ、」

 いつの間にか立ち上がっていた斎藤の手が、俺の頭にぼすんと乗せられる。

「・・・泣けばいい。全部、吐き出せばいい」

 ぼろぼろ。
 ぼろぼろ、ぼろり。
 涙すらも、熱が侵していた。

 








           ああ、アア、嗚呼。








 (どうかあなただけは、) (変わらないでいて。)

     【Fin.】

 かなり微妙な終わらせ方ですねはい。

 え?いつも微妙だって?
 そんなこと日本語が苦手なぜんくでもわかってます^p^

 脇役の会長受けに凄く魅力を感じます・・・。
 なんで会長ってあんなに可愛いんだろうね!
 攻めが風紀委員長だとすっごくおいしいですうわああああっ!






  ここまで読んでくださり、ありがとうございました!