BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【黒バス/紫原総受】がらくた集め、【うpしました!】 ( No.271 )
日時: 2012/08/11 22:39
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)


 大和さんの小説に出させて頂いた蒼と、希奴先生のお話です。

クラスメート 多田/オオタ

【ジェラシー/BL/蒼×希奴】









「—————であるから、・・・・・・」

 机に腕をついた体勢で、黒板に文字を書きながら喋っている希奴の背中を見つめる。
 ・・・やっぱり先生なんだなあ、希奴って。
 男同士というあまり人には理解されない恋愛に、更に先生と生徒だなんて面倒くさいものが重なる。
 ・・・ああ、考えるの面倒くさくなってきた。
 聞き慣れた希奴の声が遠のいていくのを感じながら、襲ってくる睡魔に身を任せた。









「———おくん、蒼くんっ!」

 体をゆさゆさと揺さぶられる。俺の名前を呼ぶ女子の声。

「・・・ん、・・・?」

 いつの間にか机に突っ伏して寝ていたらしい。頭を起こし、声がした方に顔を向ける。
 なんとなく見覚えのある顔。・・・ああ、俺の隣の女の子か。

「蒼くん、もうお昼休みだよ?」

 可愛らしい顔をしたその子——確か、多田さん——は首を傾げる仕草をしながらそう言った。
 あれ、多田さんって俺のこと名前で呼んでたっけ。

「・・・・・・ああ、うん・・・ありがと」

 未だぼーっとする頭をフル回転させて、お礼を言えば多田さんは頬を赤く染めて俯いた。

「ううん、大丈夫私が勝手にしたことだから・・・・・・あ、えっと、良かったらなんだけど・・・」
「・・・うん?」

 かと思えば、ばっと赤いままの顔を上げて目線をあちらこちらに逸らしながら(明らかに緊張している)、

「番号とかメアド、交換してくれないかな・・・?」

 そう俺に言ってきた。
 ・・・んー、まあ悪い子じゃなさそうだし、いいかな。

「いいよ。・・・起こしてくれたお礼」
「っ本当・・・!?じゃ、じゃあ・・・」

 おずおずと携帯を出した多田さんにならって、ストラップも何もついていない携帯を出した。

「ありがとう」

 そう言って幸せそうに笑う多田さんは可愛らしいストラップがいくつかついた自分の携帯を大事そうに胸にあてた。
 お昼ご飯を食べようと思い、鞄から菓子パンを取り出しじゃあ、と席を立つ。

「メールするねっ」

 多田さんはそう言ったあと、いつも一緒にいる女子のグループへと入って行った。


 俺は知らない。

「良かったじゃん!」
「うんっ」
「帰ったら早速メールしなよ!」

 多田さんと女子たちがこんな会話をしていたことも、

「・・・蒼」

 希奴が俺と多田さんのやり取りを見ていたことも。









「—————斎藤」

 帰ろうと教室から出ようとしたら、希奴に名前を呼ばれた。

「なあに、柴崎先生」

 教卓の黒板側に立つ希奴を体ごと動かして見る。
 希奴が何か言おうと口を開いたとき、

「あ、蒼くんっ!」
「・・・多田さん」

 後ろにニヤニヤした女子を引き連れた多田さんが俺に話しかけた。

「今日、メールするねっ!ばいばい・・・!」
「うん、わかった。じゃーね」

 多田さんが俺に手を振るので、手を振り返すと多田さんは顔を真っ赤にして足早に去っていった。
 視線を希奴へと戻す。

「で、なにしばざ・・・・・・っ」

 ・・・え。

「・・・なんて顔してるんだよ・・・」

 希奴は、悔しさと悲しさが混じったみたいに顔を歪めていた。
 見たこともないその表情に、驚いた。
 ・・・なにその顔。

「ねえ、もしかしてさ—————」








          嫉妬してくれてる?





 (なんて冗談混じりに言ったら、) (顔がぼふんと真っ赤になった。)

     【Fin.】

 もしかしたら続くかも。

 いやー、どうやら蒼(というより蒼×希奴先生?)が人気のようで嬉しいです。
 なんというか、初期の蒼とは随分違ってますね←
 あと希奴先生の偽物感が凄いですね・・・。
 うわあああ大和さんすみません・・・!

 嫉妬する希奴先生が書きたかっただけなんです・・・。
 希奴先生より多田さんの出番の方が多いような気もしますが(
 愛を込め過ぎて少し長くなってしまいました^p^





 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!