BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

Re: 【むっくんお誕生日】がらくた集め、【おめでとうございました】 ( No.292 )
日時: 2012/10/23 18:03
名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)

 結局異常な天才と結局普通な努力型秀才のこい、あい。

天才 優/ユウ
秀才 類/ルイ

【バッドエンド/創作/BL/暗い?】








「類、すきだよだいすきあいしてる」

 そう言って微笑めば、類も笑い返してくれる。

「俺もだよ、優」

 それでも、愛は返してくれない。







 類。
 俺が好きで好きでたまらなくて、大好きで大好きでたまらなくて、愛してる人の名前。
 俺は、類のすべてが好きだ。
 瞳も、唇も、髪の毛も指も足も爪も皮膚も骨も内臓も腸も心臓も、すべてだ。
 あいしてる。

  「・・・俺、類のこと、好きなんだ・・・」

 俺が類に気持ちを伝えたあの日から、俺と類は"友達"ではない付き合いを始めた。
 それなのに、類の"瞳"は変わらない。
 今までの"瞳"と同じで、クラスメイトと俺への"瞳"は何かが違うけれど変わらない。
 どうして?
 俺のこと、好きじゃないの?俺もだよって言ってくれたのに?

「類、類、るいるいるいるいるいるい類るいるい、るい・・・」

 周りが天才だのなんだのと騒ぐ俺の頭でも、どうやら答えは出ないらしい。
 所詮、その程度ということだ。
 勝手に天才だと騒がれて、勝手に隔離されて、勝手に「優越感に浸ってる」とか言われて。
 俺は、普通なんだ。
 苦手科目だってあるし、普通に恋するし。
 偶然、相手が同性だけだっただけなんだ。俺は、普通。
 異常じゃない。正常。天才じゃない。普通。

  「優っていうの?俺、類って言うんだ。よろしく」

 そう言って俺に"普通"に接してくれた優。他の奴らとは違う。
 今思えば、あの頃からかもしれない。一目惚れ、というヤツだろうか。

「るい、こっちみてよ・・・」

 ねえ、優は初めて俺をみてくれたんだ。
 だからきっと、俺じゃなくて周りの奴が異常なんだ。







「類、すきだよだいすきあいしてる」

 そう言って微笑みを浮かべる優に、笑い返す。

「俺もだよ、優」

 あくまでも、返すのは笑みだけ。







  「・・・俺、類のこと、好きなんだ・・・」

 顔を真っ赤にして俺に気持ちを伝えた彼の実に滑稽なこと。

  「俺もだよ」

 そう返せば優はふにゃりとはにかんだ。
 馬鹿だなあ、"天才"のくせに。お前は一番で、俺は二番。
 それでも騙されるのは、お前なんだよ優。
 ごめんね。
 俺はお前が思っているより汚い人間なんだ。
 俺はお前が思っているような綺麗な人間じゃないんだ。
 だからこのまま、騙されていてね。
 ずっと、ずっと、永遠に。

「ねえ優・・・今日、俺の家くる?」

 これでいいんだ。
 俺の部屋に鎖で繋ぎとめて喋れなくしてしまえば俺は一番。
 ずっと望んでいたんだ。
 そう、これでいい。
 これで、
 これで、

 いいんだ。






          ほらほら天才くん、ここまで堕ちてきて。





 (愛されるばかりで) (愛すことを知らなかった)

     【Fin.】

 久しぶりのオリジナルですね^p^

 本当は類くんは優くんのことが好きなのに気付いてないとかそんなのです。
 あと名前は即興なのでどっちがどっちかわからなくなって書いてる途中しょっちゅう間違えてました。
 間違ってたらすみません・・・。






 ここまで読んでくださり、ありがとうございました!



追記
 盛大に間違えている箇所があったので修正。