BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.293 )
- 日時: 2012/11/09 22:36
- 名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)
桃井ちゃんに片思いする黄瀬くん。
帝光時代です。
【はつこいは桃色で、/版権/NL/黄→←桃/黒子、赤司からみた二人】
「テツ君!」
黒子っちを呼ぶ彼女の表情は、いつだってきらきら輝いてて。
細められた大きな瞳、揺れる桃色の髪、全てが輝いている。
誰が見ても、わかる。
彼女が黒子っちを好きなことなんて。
「桃っち!」
桃井さんを呼ぶ彼の表情は、いつにも増してきらきら輝いていて。
雑誌でみる表情とは違う、ふにゃりと緩んだ笑顔。うっすら赤く染まる頬。
誰が見てもわかると思います。
彼が桃井さんを好きなことなんて。
「テツ君!」
ボクを呼ぶ桃井さんの表情は、黄瀬くんが桃井さんを呼ぶときの表情とだいぶ違う。桃井さんはボクに憧れている(ボクにそんな価値があるのかわからないけれど)だけで、恋をしている表情ではない。
黄瀬くんは、桃井さんに恋をしている。
そして桃井さんもきっと、
黄瀬くんに恋をしている。
所謂、両片思いな二人は見ていてもどかしく感じると同時に、とても微笑ましい。
ある日の昼休み。
「ちょ、峰ちんなに俺のお菓子取ってんの!」
「あ゛あ?いいだろ別にこんくらい」
「駄目ですよ青峰くん」
「わ、黒ちん居たのー?」
「ええ、緑間くんのラッキーアイテムの後ろに」
「・・・今日のラッキーアイテムは流石に邪魔なんだが」
「おは朝が"大きなテディベア"と言っていたのだよ、仕方がない」
「つかまだ信じてんの?アホか」
「お前には言われたくないのだよ!」
「うるさいぞ、少しは静かに食事できないのか?」
俺、紫原、青峰、黒子、緑間のメンバーで、屋上で昼食をとっていた。黄瀬と桃井はクラスメイトと昼食をとることが多いので、特に気にするわけでもなく淡々と時間は進んでいく。
ふと、校舎の中からぎゃあぎゃあと騒ぐ男女の声が聞こえた。
俺達は出入り口の横にある影になる場所で昼食を取っていた。すぐ近くに窓がある上に窓が開いていたため、声がよく聞こえる。
「きーいちゃんっ」
「う、わっ!ちょ、桃っち階段で抱き着いたら危ないっスよ・・・!」
声の主は、桃井と黄瀬だった。どうやら、階段で桃井が黄瀬に抱き着いたらしい。
桃井は男心をわかっているようでわかっていないななんて改めて考えつつ、たまたま出入り口の近くに座っていたため視線を扉に向ける。
がちゃがちゃりと少し乱暴に開けられた扉。風に揺れる黄色と桃色が視界に入る。
黄瀬の左腕に、桃井がぎゅっとしがみついていた。桃井は男心がわかっているようでわかっていないどころじゃない。全くと言っていいほどわかっていない。
「・・・恋する乙女の表情、って感じですね」
黒子の呟き。その呟きに導かれるように桃井の表情に注目すれば、頬を赤く染めて緩く笑う表情が眩しい。
「やっぱ、そうだよなあ」
「え、なにがっスか・・・?」
黒子の呟きに同意するようにうんうんと頷く青峰に、状況が理解できない黄瀬はわけがわからないというような表情でこちらを見る。それにふっと薄く微笑めば、緑間に「意味深な態度を取るな」と言われた。
意味深と言う前に、黄瀬が気付かないのが可笑しい。どうして桃井にこんな表情を向けられて気付かないんだ。こういう時に鈍感だなんて、面倒くさい男だ。
「あ!ムッ君が食べてるパン・・・!」
「お、さすがさっちーん。わかるー?これ新発売の・・・」
桃井が黄瀬から離れて紫原に駆け寄った途端、黄瀬の表情が少し暗くなった。暗くなった、というより寂しがっているような表情と言うべきか。男の嫉妬は醜いな。
黄瀬は未だに扉付近で突っ立っている。
「きーちゃんなにやってんの?食べよ?」
「あ、え・・・」
「?」
「なんでもないっス!」
それに気付いた桃井に話しかけられ、黄瀬は少し呆然としていたが、気にかけてもらえたことが嬉しいのかぱああと周りに花を散らせた。
黒子と目が合う。黒子が薄く笑う。俺も笑う。
くっつかないのなら、くっつけてしまうまでだ。
(二人が付き合うのは) (そのまた三週間と二日後)
【Fin.】
黄桃書きたかったんです・・・!
ひいいい、オチが見つからなくて終わり方の雑さが目立ちますねごめんなさい!
というか赤司くんの偽物感がはんぱないですもうやだ^p^
あといつもより長いですね誤字脱字いっぱいありそう・・・。
この日以降、キセキは黄桃をくっつけようと色々作戦を立てます。赤司と黒子を中心に。
むっくんはお菓子で釣り、青峰はグラビアで釣り、緑間はやり過ぎないように見張る保護者として色々頑張ります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
追記
誤字修正。桃井さんが桃井くんになってました・・・。