BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【参照3000超え】がらくた集め、【ありがとうございます!】 ( No.296 )
- 日時: 2013/06/14 18:37
- 名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: NWPS2NZD)
見事にペルソナ4にはまってしまいました・・・。
主人公の鳴上くん受けが凄い好きです。
花主、足主、堂主、一主、完主なんでもいいので主人公受けください^p^
でもまだむっくん受けが熱いですはい。
あっ二十日は赤司くんの誕生日でしたね!おめでとうございました!
でもこれはオリジナルです。久々に。だがNLだ。
【トリカブト/創作/NL/失恋した女性の話】
窓際に佇む、青色のトリカブト。
花言葉の所為もあるのか、なんだかわたしを嘲笑っているみたいに見えてきた。
わたしの悲しみを糧に生きているのだろうか。
ぶつける場所がなく奥底に溜まっていた怒りがふつふつとわき上がってくる。
花びらに見える、がくの部分を掴む。
引き千切ろうとしたけれど、植物に八つ当たりなんて大人げないと思い手を離した。
トリカブトは確か、毒があったはずだ。それも、最悪死に至るほどの。
今のわたしにぴったりな花だ。
最悪死んでしまえる毒といい、花言葉といい。
忌々しいあの男を思い出してしまった。あいつなんて、トリカブトの毒にやられてしまえばいいのに。
少しかたいソファに凭れかかり、目を閉じる。
外から微かに雨の音がする。忌々しい。忌々しい。
ソファに爪をたてようと試みるも、あいかわらずソファはかたかった。
ぽつり、ぽつり、ぽつ、ぽつ、ぽつぽつ。
今日は生憎の雨だ。愛しいあの人と会えるっていうのに。
大きな黒い傘を差すあの人が歩いてくるのが見える。思わず頬が緩む。
「久しぶり」
わたしが微笑む。あれ。機嫌、悪いのかな。愛しいこの人は、微笑み返してくれなかった。
今日はどこに行くのと問うと、目を伏せて近くのカフェだと答えた。
そっか、とわたしが返したきり二人の間に会話はなかった。
小さなカフェの料理はいつもだったら美味しかったと思う。会話がなく気まずい感じだった所為か、味がしなかった。
なんなんだろう、この暗い雰囲気は。どうしたの。怖い。
彼の口が言葉を発しようと開く。は、と息を吐き出したあとにぼろりと言葉が零れ落ちた。
「別れよう」
ざあざあ。
今日は生憎の大雨だ。雨がガラスを伝っていくのを、肘をつきながら見ていた。
それからのことは良く覚えていない。
それでも確実なのは、わたしが雨を大嫌いになったということだ。
目を開けると、相変わらず窓際にはトリカブトが居た。笑っているように見える。
そんなにわたしの不幸が嬉しいのかおまえは。
ガラスを雨が伝う。忌々しい。
生きる気力がだんだん殺がれていく気がする。
なにもかも、トリカブトの所為にしてしまえば楽になるだろうか。
・・・なんて馬鹿らしい。
それでも、わたしにはそうするしか術がなかった。
愛しくて忌々しいトリカブトは今日も相変わらず窓際に佇んでいる。
どれもこれもトリカブトの所為だ。
窓際の青の所為で、どんどんわたしが死んでいく。
(あなたはわたしに死を与えた)
【Fin.】
トリカブト:あなたは私に死を与えた
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
追記
冒頭の色の部分を修正しました!