BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
- Re: 【創作とか版権とか】がらくた集め、【BLとかGL】 ( No.35 )
- 日時: 2011/04/22 17:29
- 名前: ぜんく ◆yQu0uV02tI (ID: RiKQWiSC)
【落ちたその後何時間?/創作/副会長が死んだその後。】
—————絶望と希望の狭間で。
ここは、どこだろうか。真っ暗で何も見えないようで、真っ白のような。嗚呼、桃色かもしれない。水色かもしれない。黄色かもしれないしオレンジかもしれない。
でも、疑問は一つだけ。僕はどうなったのかということ。
僕は、屋上から飛び降りた。・・・そこからの記憶がない。僕はどうなった?死んだ?それとも失敗して植物状態?僕は今生きてるの?死んでるの?
あああああああ、どんどん消えて行く。僕の記憶が。思い出が。楽しかったあの頃が。どうして、どうしてどうしてドウシテ?どうして楽しい記憶が消えて行くの。どうして辛い記憶ばかりが残るの?ねえ、僕何か悪いことした?ねえ、誰か。誰かたすけ、—————あれ・・・ぼく、だれだっけ?
—————自ら命を絶つのも、命を奪った罪になる。
ポト、ポト、と雫が空から落ちてくる。まるで空が泣いているような、そんな悲しげな雰囲気だった。
「・・・ふくかいちょうさま、が・・・っ」
「・・・・・・僕らの所為なんだよね・・・」
ポトリ、と彼らの瞳から雫が零れ落ちる。それは、とても純粋な、悲しみ。そして、彼への愛。小さな雫が零れ落ちて、床で綺麗な形が壊れる。そこに残ったのは、あの無能共への復讐心—————
「—————全ての親衛隊が、解散・・・?」
「そーみたーい」
「邪魔するのがなくなったってカンジー!」「だねーっ!」
「親衛隊が解散!?やったなっ!これで俺らの友情を邪魔する奴は居なくなったぞ!」
「・・・・・・かい、・・・さん・・・?」
彼らは、その五秒後に思い出すのです。いつも自分を受け入れ、優しく包んでくれ、どんなに辛く当たっても傍に居てくれた、彼を。
嗚呼、それが唯一の救いだったというのに。それにすぐ気付いたのは、会長と書記。
二人だけ。そう、ふたりだけ。
「—————、—————」
彼は唄を紡ぐ。喋れないから。そう、歌うことは喋ることよりも簡単。彼の瞳から、一筋の涙。もう、彼は喋ることなど不可能だから。だから、唄を紡ぐ。大切な貴方達に、届きますように。
・・・あれ、たいせつなひとってだれだっけ?
ねえ、ぼくはなんのためにうたっ、・・・止まらない。
あああああ、歌が、止まらない。どうして。
歌っているのは僕<本能>?
「———歌・・・?」
歌が、聞こえる。英語なのかも、フランス語なのかも、わからない。でも、日本語ではないことはわかる。
その歌は、まるで何かを慈しむような。まるで何かを懺悔するような。悲しくて悲しくて、優しくて優しくて、綺麗な歌だった。
そして、
ぼ
ク
ら
ガ
懺悔
す
べ
キ
カナシイウタ。
「・・・僕らの為に、歌ってくれるの・・・?」
嗚呼、所詮は御伽話。貴方は知らないのでしょう?
彼の痛みを。
アナタは知らないのでしょう?
彼の零した涙を。
お前は知らないでしょう?
彼の中に眠る感情を。
お前は知っているだろう?
彼の優しさを。
恋は盲目。貴方は彼の優しさに気付かないフリをしただけ。
「・・・は、・・・?」
「だから、だからっ・・・副会長様が・・・!」
嗚呼、貴方達は未だに彼の行方を知らないの?
彼が辿るは死への道。嗚呼、なんて浅はかな友情。貴方は自分さえよければそれでいいの?
彼のことを考えずに?彼を傷つけて?
お前はわかるか?
大切なものは、失ってから気付く。
そう。
気付いたときには、もう遅い。
(散る前も散った後も、) (彼は歌い続けました。)
【Fin.】
やっちまった。
この書き方好きだ。どうしよう。これから短編はこれで進めようかな。
やばい。やばいってこれ。
というか甘い物食べたい。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!