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　ちょっとだけグロい・・・というか最後に処刑道具の名前が出てきます。


【笑い見下す女王様/創作/総愛される腐男子でハートの女王な主人公】




「・・・で？アリスは何してんの」

　そう言った一人の男。———ハートの女王。
　女王と言えば女性を浮かべるが、ハートの王様が彼を気に入ったのだから仕方がない。
　女王の問いに、帽子を被った一人の男は答える。

「どうやらお城に迷い込んだようで」
「へえ、・・・招かれざる客人、ってとこ？」

　まあそうでしょうね、と女王に帽子を被った男、———帽子屋が答えた。
　帽子屋に気付かれないように、女王は呟く。
　来てくれて良かったよ、アリスちゃん<異端者>、と。

「アリスとお茶をしたんですが・・・性格が最悪ですね」
「へーえ！帽子屋がそこまで嫌がるなんて・・・遊びがいがありそうだ」

　ひゅう、と口笛を吹く女王。帽子屋はまたですか、と呆れたように呟いた。
　それを気にすることなく、女王は続ける。

「あっはは！帽子屋が一番知ってるでしょ、俺のせ・い・か・く」
「勿論、・・・上げれる所まで上げて一気に————」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　落とす。

　帽子屋と女王の声が重なる。女王が笑う。シンクロ、と呟きながら。

「やっぱり帽子屋が一番わかってるよねえ、俺の性格の悪さ、とかさ？」

　愉快そうに笑う、女王。暫く笑っていたが、突然ピタリと笑い声が止んだ。

「やっぱりここは<脇役主人公>で行こうか、絶望に染まる顔が見たいし、さ」
「・・・というと？」

　帽子屋が聞くと、女王は喋り出す。

「あれだよ！腐男子脇役主人公が大好きな奴らがそのコの為に王道君を愛したふりしてドン底につきおとす！あああ、いいなあ！そういうのにハマっててさあ、俺。読んでたら体験してみたくなったわけよ！だって俺ドＳだし？みんな俺のこと好きっしょ？だ・か・ら！王道君なアリスちゃんにみんな恋をしたみたいな勘違いをさせて欲しいの！それで俺が登場！ヒーローは遅れて登場するものじゃん？そこで一気につき落とす！みんな俺に「愛しの我らが女王様・・・」とか言って跪けばいいんだよ！そこでアリスちゃんは「俺が好きなんじゃないのかよ!?」とか言ってくるからとりあえず「何を言っているんだ？俺達は女王様に言われてお前を構ってやっていたのだ。お前のような非常識を常識と語り偽善を善と言い張り言動と行動が矛盾しているような餓鬼を好くわけがないだろう」とか言ってくれればいいよ！」

　ノーブレスで言い切る女王に、帽子屋は溜息を吐いた。

「・・・なんなんですか本当・・・それに俺は貴方に恋愛感情を抱いてませんよ？」
「別に好きなフリでいいから、さ？」

　顔を歪ませてそう言った女王。流石の帽子屋もこの表情には敵わない。
　なんでもしそうで、怖い。

「・・・ねえ、帽子屋」
「なんですか」

　くつり、と喉で女王は笑い、こう言った。


　　　　　　　　　　愚か者のギロチン死刑は見物だよ？



　(愛されるべきなのは君じゃなくて、) (この俺なんだよねえ！)

　　　　　【Fin.】

　え、何コレ俺様？←

　女王様が俺様になって俺様が女王様になるぜんくです。
　・・・なんかナルシストになってしまいました。
　いやナルシスト受けもいけますけどね！(
　アリス役はアンチ王道君でした！



　ここまで読んでくださって、ありがとうございました。


追記

　題名変えました。